出版社内容情報
ロレンス・パスモア。58歳。テレビ台本作家。彼は最近、原因不明の膝の痛みと欝に襲われて各種セラピーのハシゴをするが、大学教師の妻にも愛想を尽かされ、なんとキルケゴールにのめり込んでゆく。心の癒しという重いテーマを独特のユーモラスな語り口でコミカルに描く、ロッジの最新作。
内容説明
ロレンス・パスモア、五十八歳。愛称タビー。職業はテレビ台本作家。その彼が鬱と原因不明の膝の痛みに襲われた。各種セラピーのハシゴをするが、どうも思わしくない。そこでタビーはキルケゴールにのめり込んだ…。笑いと感動を呼ぶロッジ待望の最新作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りつこ
37
面白かった~。ものすごくユーモラスでブラックでシニカルだけどそれだけじゃない。主人公のタビーは売れっ子の脚本家だが、中年の危機を迎え膝の痛みと鬱に苦しんでいる。タビーの独白(ほぼ愚痴)が延々続く一部は正直読んでいて楽しくなかったのだが、二部に入って俄然おもしろくなった!タビーと関わる人たちの独白であるこの二部がこの物語だけではなくタビー自身のターニングポイントでもあるという、このイカした構成!笑いながら読んでいたのに最後の方は身につまされ、これから先の人生に希望も抱かせてくれる。素晴らしかった!2015/06/21