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豚の死なない日

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  • サイズ B6判/ページ数 174p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560045862
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

 子供から大人まで全米で150万人が感動した大ロングセラー待望の本邦初訳。ヴァーモントの貧しい農家の少年ロバートを主人公に、土に根ざして生きる人々の交流と、動物たちへの愛情が生き生きと描かれる。誇り高い生き方を教えてくれた父の死により一人立ちしていくロバートの姿は、万人の胸に迫る。

内容説明

1920年代、ヴァーモントの貧しい農家の少年ボブは、隣人の牛のお産を助けたお礼にもらった子豚を丹精こめて育てていた。だがやがて、誇り高い生き方を教えてくれた父は不治の病に侵され、さらに不妊症が判明した豚を殺さねばならなくなる。あまりにも大きな試練がボブに科せられた…生きることの喜びと悲しみが簡潔な描写で語られ、子供から大人までさまざまな感慨を呼び超こす現代の古典。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美紀ちゃん

34
やらなければならないことをやるということ。「胸がつぶれそう」と言ってロバートは大人になった。豚につけた名前はかわいい。ピンキー。悲しみを乗り越えて少年は大人になる。お父さんの事もたんたんと描いてあるけど、13歳には、辛い出来事のはず。神様聞いてください。貧しいってことは地獄です。「続、豚の死なない日」も読んでみようと思う。2012/10/24

taku

26
少年はいつか大人になる。質実な生活だが温かい家庭で育つ少年の世界は、素朴で純粋な輝きがあった。でも、時は悲しく少年のままで過ごす日々を奪う。どうして大人になる?おまえしかいないから。宝物を棄てること。大きな存在を失うこと。やらなければならないことをやり遂げ、少年は残酷な現実を受け入れる。誠実な仕事のにおいを作り出していた道具の把手を、働く手が金に変えたように美しいことを知る。「神様、聞いてください」「貧しいってことは地獄です」。豚の死なない日、少年は一人前の男になる。2016/07/26

やまぶどう

22
「豚の死なない日」というタイトルはそういう意味だったのか。ひょっとすると動物でお涙頂戴なのかとびくびくしながら読み始めたのだけれど、この作品はそこまで単純な物語ではなかった。この飽食の時代に、大地に根ざし質素な生活を土台としたシェーカー教徒の家族の物語は、真に豊かな生活とは何か、生きていくために必要なこととは何か、幸福とは何なのかを問いかける。アメリカで売れたのもうなづける。蛇足だけどYAというカテゴライズの意味がよくわからない。そもそも文学にそんな細分化が必要なのか。2009/07/19

はち

14
12歳の少年ロバートの一家はシェーカー教徒。父は豚を潰し、酪農、農業、猟をして生活している。「なくてもすむものを欲しがるな!」大地の掟を父から教わりロバートは大人へと成長していく。15年以上前に読み衝撃を受け、再読しても色褪せない。感動とも共感とも少し違った、とても心に響く一冊。2018/07/15

Wisteria

13
古い慣習に従う宗教を信仰する家庭の子供は大変だな、と思いながら読み始めたが、両親が素晴らしく、ロバートも無邪気ながら立派な少年で、緩やかな物語がじんわりと響いた。ピンキーを殺し、そして父親の死期が迫ってからは涙が止まらなかった。生きるとはなんと辛いことか。美しくもあり。2020/02/27

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