ファントム・ペイン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560035689
  • NDC分類 912.6
  • Cコード C0074

出版社内容情報

インターネットのアングラ・サイトから、地下室へと導かれし者たち……。『スナフキンの手紙』の続編にして、第三舞台20周年記念&10年間封印公演。引きこもり世代の心の痛みを描く。 【編集者よりひとこと】 1994年に上演された『スナフキンの手紙』(小社刊、第39回岸田國士戯曲賞受賞作品)の続編にあたる、記念碑的な作品です。巻末書き下ろしの「あとがきにかえて」では、劇団活動を封印するにあたって、“この話は、誰にもしたことがありませんでした”と著者自ら告白する、第三舞台についてこれまで語られてこなかった歴史が、つまびらかにされています。

内容説明

引きこもり世代の心の痛みが、せつない叫びをあげる。第三舞台20周年記念&10年間封印公演。

著者等紹介

鴻上尚史[コウカミショウジ]
1958年生。早稲田大学法学部卒。劇作家・演出家。第三舞台、KOKAMI@network主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まゆ

5
例えば電車で愛していた人をホームで見かけたとき、パラレルワールドが開きます。彼へ駆け出して走る私と、我慢して電車で静かに泣く私の二つに分かれ、そのどちらかを選んでも私は、選ばなかった方の私の痛みと喜びを想像することができる。それは語られなかった私、体験することのなかった私のもうひとつのパラレルワールドで、私はその世界を想像しながら生きる。日常の選択から生まれる世界の分化を感じながら、この選択を選んだ私として生きていくーというテーマ。鴻上尚史の作品は孤独の閾値が高くていつも人間のギリギリを見ます。2014/01/27

ぽー

3
2001年だったか第三舞台の解散(10年封印)作ということで西洋銀座のセゾン劇場に観に行ったなあと。山本耕史が客演で出ていたせいか若い女の子のグループなどがいて残念な雰囲気だった事とその山本耕史が得意のマジックをやった事くらいしか記憶に無い。あと最初に長野里美さんと大高洋夫さんが客席の後方から出て来たなと。その台詞が哀しくて印象的だったのがこの戯曲で確認できた。「モダンホラー」はギャグから何から記憶にあり戯曲としても楽しめたのにこちらは内容が入って来なくて芝居の出来というより自分が年取ったからかなと。2020/04/28

梶五日

2
語られなかった言葉と、選ばなかった答えと。想像は慰めにしかならないようでいて、救いでもあります。ありえたかもしれない世界を示すことの是非を問うのは、当事者にしかできません。それすら否定してしまったのならば、当て所ない気持ちは爆発するか、死ぬかしかなくなるでしょうから。 闘うこと、闘わないこと、生きること、死ぬこと、肯定すること、否定すること。相反する、それ故に背中合わせの現実から一歩足を踏み出す時、果たして僕らはどちらの足を出すのでしょうか? 前作『スナフキンの手紙』とご一緒にどうぞ。2012/07/06

神楽坂中の湯

1
スナフキンの手紙を先に読めばよかった。2014/11/07

かず

1
スナフキンの手紙の続き、あの後パラレルワールドに行った彼らはどうなったのかが気になっていたので、それがわかって嬉しい。でもこの後、戻る事を選んだ人と残る事を選んだ人、違う世界に行くことを選んだ人、選べなかった人達はどうなったのか…また続きが気になった。2014/11/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/380887
  • ご注意事項

最近チェックした商品