内容説明
おいしそうな鯨の刺身。でも、「食べてはいけない?」世界を食べて歩く著者が語る、「食べてはいけない」から見えてくるおいしい?食の世界…。
目次
1 豚のカレーと遊牧民の羊
2 アリの卵の和え物に鯨の竜田揚げ
3 タマネギを食べることは殺すこと?
終章 アナタとはアナタが食べるもの
著者等紹介
森枝卓士[モリエダタカシ]
1955年熊本県水俣市生まれ。国際基督教大学卒業後、フリーの写真家、ジャーナリストとして世界を駆けめぐる。特に食文化などの視点からの写真、レポートを新聞、雑誌に発表。調理にも足を踏み入れ、レシピ集なども執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aki
6
食べ物について書かれた本を読むとどうしてもお腹がすく2014/06/30
ぽっか
5
ベジタリアンは野菜だけを食べるという思想ではない。何を食べてはいけないかという点で文化を見ていくほうがその文化を適切に理解できる。というのが著者の主張。世界各地の「食べてはいけない」もの、その理由を探っていくと本当に面白い。地理的、宗教的、歴史的、様々な影響がからみあって食文化を形作るのは、まさに構造主義!スペインで豚食とワインが盛んだったのはイスラム勢力との対比の意味合いもあったんじゃないかとか、インドではそもそもタンパク源が豊富だったからこそ肉食の必要がなかったとか、トリビア的な感覚でも楽しめる。2019/08/19
ジュースの素
5
本の題名は清くてシンプルだが、世界には宗教、地域などいろいろな禁忌で食べられない、食べてはいけない状況がある。 題名以上にとても深い内容で読み応えがあった。 ペットは食べられないか、寺などで行われる精進には「もどき」料理があるが、それに関しての考察はとても納得できた。世界の食事情に関する なるほどなレポートだ。2014/12/27
でおでお
5
You are what you eat. これが本書の結論である。「あなたが食べるものがあなた自身」とは、食べるという行為が単なる個人的な嗜好のみならず宗教的倫理感や個人的、家族的、地域的倫理感によって左右されるからだ。菜食主義者が世界の中でインドに圧倒的に多いのは、「穀物+豆・乳製品」という食体系が確立されていて、肉なしでも十分やっていけるからであり、東南アジア以東では「米+魚」の体系が根付いているために菜食主義に移行しにくい、との説明には深く納得。2007/12/29
斑入り山吹
4
図書館で借りた。この著者の本は1冊だけ、『森枝卓志の「カレー三昧」』を持っている。キャッチーなタイトルで借りてみたわけだ。うーん、中身はねぇ、…安かった。他の本からの引用が多い。しかもそれ読んだよ、っての。内容もちと散漫。文章もちょっと読みにくいんだよなぁ、こなれてないっていうか、句点の位置が頭の中で再現した音と一致しないっていうか。取り出す情報はそれなりに面白い、と思う。なんだけれど、まとまりに欠ける。ブログを読んでるみたいだった。軽く読めて、へぇ、と言いたいだけの人にお薦め。2011/05/14