出版社内容情報
人間にとっての「書く」という行為を見直すことで文化の根底を問い、東アジアにおける[書」のもつ重大な意味を解き明かす。
内容説明
人は何を書いているのか、歴史は何を書いてきたのか。
目次
1 書は、誰にでもわかるもの?
2 言葉と人間
3 「書く」ことの誕生
4 「筆蝕」としての書
5 「表現」としての書
6 日本の書
著者等紹介
石川九楊[イシカワキュウヨウ]
1945年、福井県生まれ。京都大学法学部卒業。書家。京都精華大学教授・文字文明研究所所長
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感想・レビュー
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邪馬台国
8
先日読んだ書体設計士・鳥海修さんのエッセイに出てきた石川さん。その昔、編書の「書の宇宙」に目を通した事はありましたが、文章まで追う気力がなく。この本は書の歴史についてかいつまんでざっくりと取り扱っていて、すっと頭に入ってきました。隷書・草書・楷書といった言葉も、ごちゃごちゃしてしまうのですが整理できました。自分は良寛さんの字がとても好きなので、普段書く字にも取り入れられたらなと思います。2017/05/06
風見鶏
2
参考資料に。文字ではなく書きぶりであり筆蝕を書くのだ、という話だが、なんだやっぱり書いてんじゃん、と拍子抜け。結局のところ意味を表現するための言葉を替えただけのような気がしないでもない。歴史を語る以外のところは全体的に曖昧。書は表現であり、自分が今もっとも言いたいことを書をとおして言えるようにならなければ書をやってることにならない。という文章も、納得はいく一方で、鑑賞者から見れば本当に眼前の書一つから様々な意味を見いだせるかといえば、それは困難ではないだろうか。これ一冊読む限りでは書は文字でしかない。2013/11/24
雲
1
書道をしていなかったら、いくら、筆蝕を言葉で説明されても理屈っぽくてわからないのでは…。 私は読んでよかった。 書の部分はともかく、文字の説明は白川静先生が言っていることとも随分重なる。 書は文字を書いていない、私は大いに納得しました!2021/01/16
なかたにか
0
文字が文字じゃないなら、なんでも文字じゃない。なんでも言葉。甘い。まだまだ切り詰めて考えられる。当然すぎる。論じ方からしたらね。全く賛成はしないけど。
monel
0
☆2011/03/05