内容説明
小さい農業とは―ゼロから始める家族経営の直売農業のこと。30aの畑で年間50種類以上の野菜を育て、野菜セット・漬物などにして、おもにホームページで販売。お客さんとのやりとりを楽しみ、家族5人で幸せに暮らす。一年中切れ目なく収穫する野菜つくり、ムダなく長く売るための漬物・お菓子つくり、自分らしさをアピールする売り方、ファンを増やすつながり方など、小さい農業できちんと稼ぐコツを伝授!
目次
第1章 小さい農業の魅力(小さい農業って何?;一日の仕事、一年の仕事 ほか)
第2章 野菜つくり―コンスタントに育てる(少量多品目で継続的にとる;混植で効率よくとる ほか)
第3章 漬物・お菓子作り―長く売れる加工品を作る(生で売るより加工して売る;浅漬けで売る ほか)
第4章 売り方―個人を出して売る(引き売りで学んだ売り方;直売という販路を持つこと ほか)
第5章 つながり方―ファンを増やす(風来のつながり方の変遷;つながると売上げは一〇倍になる!? ほか)
第6章 小さい農業の考え方(始める前にやっておきたいこと;ミニマム主義とは ほか)
著者等紹介
西田栄喜[ニシタエイキ]
1969(昭和44)年石川県生まれ。大学卒業後バーテンダーへ。1994年オーストラリアへ1年間遊学、帰国後ビジネスホテルチェーンにて支配人を3年間勤めたあと、帰郷。1999年に菜園生活「風来」を起業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつ子🌼
13
仕事絡みで読んだのですが、とても面白かった。そんなに書いて大丈夫?と心配になるくらい、ふんだんに農作業のコツやビジネスのやり方、はては漬物やお菓子のレシピまで掲載してくれています。 文章がとても読みやすく、これ本当に文筆業じゃない方が書いたのかと驚きました。 「幸せの原点は『比べない』『足るを知る』」「農家ではなく百姓を目指せ」「CO2を減らせる産業は農業だけ」…なんだ昨今流行りのSDGsじゃないか。 農業は国の基。私も食を疎かにしそうになったら「それ、命的にどうよ?」と自分に問いかけるようにしたいです。2021/12/26
おやつ
10
これは生きた知恵の本です。情報ではなく、経験から学ばれたことがたくさん書かれています。しっかりと足を地に付けお金を稼ぐ。小規模であることを活かした商売の在り方を追求する。頭ではなんとなくわかっていたけれど、実際にやっている方の話からリアルな実情が伝わってきました。2018/06/28
Kan
9
農業って大規模でどんどん栽培面積を大きくしていった方が収入も上がってプラスなんじゃないかと思っていた。でも、実際は栽培面積が大きくなるほど管理も大変だし、農業機械も高いし、一番は家族経営の場合、労働者としての家族がどんどん疲弊していくっていうのが印象に残った。だからこそ、本書ではミニマムに(最小限の)圃場を持って、高い目標を掲げるのではなく、売り上げ基準金額を設定することである程度のゆとりある暮らしを実現していくことを目指している。理想論だけではうまくいかない産業だけど、いい本に出会えた。2021/05/08
新天地
8
「稼ぐコツ」とあるが大儲けが目的というわけでなく、金銭的余裕を作ることで時間・体力・精神的余裕も作ろうというのが目的。しかし今の時代そういう余裕を作るのがかなり至難の業な気も。それはさておき、「命的にどうよ?」という価値基準が面白くとても実用的。当然金よりも命が重いので大いに実践する。現在の我家の経営方針とこの本のそれはだいぶ違うし、自分には大した権限もないのですぐできることといえばSNSに写メをUPすることくらい。これから早速もっとできることを増やしていこう。あとJA関連について詳しく触れてほしかった。2017/01/26
セヱマ
6
起業するってすべてを新しく始めることではないのだと気付かされた。既存の業界であっても、知恵と行動で切り拓いていくことができる。ご自身とご家族の価値観を大切にされていることがよくわかる。スモールメリット、自分通貨、命的、面白いワードがたくさん。