出版社内容情報
ハチに変装するアブ、鳥の糞になりきるアゲハの幼虫…食われないための奇策の数々。体を大きくしないで繁栄した昆虫の進化の秘密。
内容説明
地球上に九五万種以上、日本だけでも三万種を超える種数が発見されている昆虫。この大繁栄した小さな生き物の世界は謎に満ちている。たとえば、昆虫はなぜ大きくなれないのだろうか。どうして最初に飛んだのか。なぜ蛹が登場したか。擬態が出てくる理由は?昆虫はどうして六本足なのか。地球の生命進化とのかかわりの中で、しぶとく生き抜いてきた昆虫の運命を明らかにし、生態系を支える彼らのしたたかな奇策の数々を愛情をもって解剖する。
目次
第1部 昆虫の進化と運命(空中に逃避した親指姫;自活する胚―完全変態というトンデモない奇策;鳥とともに進化した昆虫)
第2部 ハチ擬態と四大昆虫(ハチ擬態が生じる理由―ハチ目とハエ目;誤解される胸―甲虫目;なぜ鱗粉は発達したか―チョウ目)
第3部 昆虫と博物館(存在をアピールする鳴く虫たち;幾何学と浮力が関わる動物の足;起点と終点の昆虫採集)
著者等紹介
大谷剛[オオタニタケシ]
1947年、福島県生まれ。兵庫県立大学自然・環境科学研究所教授(兵庫県立人と自然の博物館主任研究員を兼務)。専門は動物行動学、昆虫学
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