内容説明
世界中の強国を相手に始めた戦争に、有効的確な戦略と戦術があり得たとは思えない。にもかかわらず、戦場の将兵も銃後の国民も己の責務を果たそうと、滅私奉公・尽忠報国の精神で挺身した。その味わった辛酸にふれつつ、日本があえて選択した戦争の目的や方法、そして戦略と戦術を、詳しく見ていく。
目次
第1章 開戦への戦略
第2章 真珠湾奇襲攻撃は誤算だった!
第3章 勝利の陰に潜む大失敗
第4章 補給なき最前線
第5章 極限の戦場
第6章 日本の勝敗を決した戦術情報
第7章 敗走の戦場、ビルマとフィリピン
第8章 最後の日米決戦
第9章 終戦工作と本土防衛戦構想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
14
圧倒的な物量差、補給線の不備、諜報線での敗北、とだいたい「知ってた」な内容だが、各戦線ごとにポイントを絞って解説されているから人物編より読みやすかった。風船爆弾がマジで怖がられていたのは意外な話。個々の戦場では奮戦し、勝利できても、それをトータルにまとめる戦略と物質が成り立たなければ結局ジリ貧になる、という基本的なことがよくわかるが、それだけに玉砕の様子がより悲惨に見えてくる。末期の本土防衛戦構想などギャグスレスレの妄想が多いが、もしかしたら実行しかもしれないのだから怖いものである2014/05/10
aya
1
小ネタ集という印象。これ一冊で太平洋戦争の概要をつかむことはできない。アメリカ軍の勝因は、もちろん国力の差もあるが、情報管理の面で優勢だったことが大きいだろうという論旨だった。2014/04/14