イスラム世界はなぜ没落したか?―西洋近代と中東

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784535583306
  • NDC分類 226
  • Cコード C3022

内容説明

軍事・経済・科学・芸術―かつてイスラムは世界の中心だった。キリスト教ヨーロッパなど恐れるにおよばない野蛮な存在のはずだった。…しかし、すべてが一転した。あらゆる面で西洋に屈することになったイスラム世界。何がうまくいかなかったのか?イスラム世界没落の原因と苦悩を、中東史研究の権威が描く。

目次

第1章 戦場の教訓
第2章 富国強兵の探求
第3章 社会的文化的障壁
第4章 近代化と社会的平等
第5章 世俗主義と市民社会
第6章 時間・空間・近代性
第7章 文化変容の諸側面

著者等紹介

臼杵陽[ウスキアキラ]
1956年生まれ。1980年東京外国語大学外国語学部アラビア語学科卒業、83年東京大学大学院社会学研究科修士課程修了、88年同大学院総合文化研究科博士課程単位取得。専門は、国際関係論・中東地域研究。在ヨルダン日本大使館専門調査員、エルサレム・ヘブライ大学トルーマン平和研究所客員研究員などを経て、現在国立民族学博物館・地域研究企画交流センター教授、総合研究大学院大学文化科学研究科教授(併任)

今松泰[イママツヤスシ]
1963年生まれ。1987年神戸大学文学部史学科東洋史学専攻卒業。1989‐92年イスタンブル留学。現在、神戸大学大学院文化学研究科社会文化専攻在籍、英知大学非常勤講師。専門はオスマン朝宗教・文化史(とくに聖者信仰、スーフィズム、タリーカに関する諸問題)

福田義昭[フクダヨシアキ]
1969年生まれ。大阪外国語大学アラビア語学科卒業、同大学大学院言語社会研究科博士課程修了。現在、国立民族学博物館講師(研究機関研究員)、大阪外国語大学非常勤講師。専門は近現代アラブ文学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

157
表題の答えはやや歯切れが悪い。でも、イスラム世界へのステレオタイプな見方は少し変わった。著者はユダヤ人でネオコンの中東政策にかかわる人なので、それなりの色眼鏡はかかっている。それでも中東研究の第一人者と言われており、中世イスラムは冷静に描かれている。イスラム世界は、中世までは他文明の思想にも寛容であったが、近代に入って不寛容になり近代国家が行うべきいくつかの改革には失敗した。そういった過程がおぼろげにわかる。 近代以後のイスラム世界に関する本書の描写は短いうえに、学者らしい冷静さを欠いて見える。2016/01/18

磁石

22
題名の答えを聞きたかったけど、結局は……欧米のターンがきたから、とでも? 原因が何なのか、よくわからなかった。わからなかったけど、没落までに何が起きたのかの、一つ一つの事件の明細については、よく調べてあると思われる。ただやはり、全体を通しての一貫した原因はフワッとしているモノだった、まるで答えは読者に委ねるとでも言うかのように。どうして、ここまで細かく調べられるのか? どんな情熱が成し遂げさせるのか? コレが歴史家というものなのか? 著者への興味が沸いてきた。2018/07/21

スプリント

5
かつてはヨーロッパ諸国よりも軍事的にも経済的にも優位に立っていたイスラム諸国がなぜ立場が逆転し搾取される側になってしまったのか、やや片寄った視点を感じますが多角的に分析をしています。2015/05/01

٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

3
オスマン帝国中期までは経済力があったので金で寛容を買っていたが現状はまあお察しくださいみたいな身も蓋もないことが書いてあってまあ現実はそんなもんなんだろう。ただ解説者みたいに明らかに政治的な肩入れをするつもりはないが、この本が書かれた911当時から15年経って西側陣営にも綻びが目立って戦間期と変わらない体たらくになってきたとは思うし誰もが思っているだろう。もちろんトルコやシリアはもっと悪くなった。2016/07/20

takao

2
ふむ2023/07/18

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