内容説明
“悪い”認知は、悪くない。長く苦しい“うつ”からの脱出をはかろう。参謀は、腕こきのカウンセラーがつとめる。さあ始めよう、あなたの「自信回復作戦」。
目次
第1章 うつ状態とは
第2章 これまでの認知療法で失敗するわけ
第3章 プチ認知療法を始める前に知っておくべきこと
第4章 使えるプチ認知療法
第5章 うつ状態が長引いている人へ
第6章 支えるカウンセラーへ
著者等紹介
下園壮太[シモゾノソウタ]
1959年福島県加世田市生まれ。1982年防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。1989年国内留学制度により筑波大学で心理学を研修。1999年陸自初の「心理幹部」として年間100時間以上のカウンセリング。2001年防衛庁のメンタルヘルス検討会の委員として提言作成にかかわる。2002年本邦初の組織的ポストベンションチームの一員として活動開始。現在、陸上自衛隊衛生学校で衛生科隊員(医師・看護師等)にメンタルヘルス、自殺防止、カウンセリングなどを教育中
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感想・レビュー
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AICHAN
32
図書館本。著者は自衛官でカウンセラー。うつとは精神が疲れ切った状態だという。これは実感としてよくわかる見方だと思った。また、例えば戦争のときは98%の兵士がおかしくなるという。残る2%はもともと狂気の人間だというのには驚いた。うつの治療にはプチ認知療法が効果的だと著者の経験から論じる。以前、私は認知療法のひとつとして日記をつけていた。自分の病気を客観的に知る助けにはなったが、それだけだった。プチ認知療法は私が行った日記書きもあるが、それだけでなく成功のイメージのシャワーを浴びるなどのことだという。 2017/07/28
saga
32
うつに苦しむ本人が自力で立ち直るための本のようだ。しかし、うつの症状を呈した子がいる自分にも参考になった。うつのメカニズムや、治っていく過程での「波」があることは、指摘を受けるまで意識の外にあったことだ。ただ親が原因者の場合、本書の理屈を本人に伝えても限界がある。第三者として医師やカウンセラーが必要だと感じた。2016/12/01
黒縁メガネ
9
一進一退の気持ちの波に惑わされて、自分は回復しないんじゃないか、悪い状態に戻るんじゃないかという不安は痛いほどわかります。波があって、それぞれの状態に応じて対処する。孤独感や生きがいの欠如から立ち直るのは簡単じゃないけれど、心の疲労がいつかとれて、元気になる日がくるといいなと思います。2017/12/02
春葉
6
原始人の話は面白いしわかりやすい。いろいろと試したいことあったけど、フォーカシングは導いてくれる人がいないと難しいのか、なかなか自分の内面にあるものにフォーカス出来なかった。そういった研修会もあるようなのでチャレンジできたらやってみたいな。認知行動療法は出来る、出来るばかりでなく、いつその療法に挑戦するのが良いかとか、なぜ失敗するのかなども書かれていて、わかりやすかった。2013/10/04
コージー
5
★★★☆☆実践的で誰でも取り組みやすい手法を紹介してくれるのでオススメ。強い語調の文体は気になる方もいるかもしれないが、内容はとても説得力があります。2017/05/05