財政金融政策の成功と失敗―激動する日本経済

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  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784535554498
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C3033

内容説明

フロート制への移行からゼロ金利政策、量的緩和まで―。政策決定・通貨外交の最前線で長く活躍した著者による、日本経済30年の「エピソード分析」。

目次

為替フロート下の政策運営の難しさ
1971‐73:「ニクソン・ショック」と財政金融超緩和
1973‐75:第一次石油危機と「狂乱物価」への対応
1975‐79:財政拡張によるスタグフレーションからの脱却
1979‐81:第二次石油危機への対応
1981‐85:「レーガノミックス」下の日本の財政金融政策
1985‐90:「プラザ合意」後の大幅な財政金融緩和
1990‐95:バブル崩壊後の財政金融政策
1995‐97:超円高への対応
1997‐99:消費税増税とアジア通貨危機
1999‐2004:「超ゼロ金利政策」から「量的緩和政策」まで
三〇年間の財政金融政策を振り返って
デフレの原因と責任の峻別を
世界的な計上収支不均衡とドルの行方

著者等紹介

黒田東彦[クロダハルヒコ]
アジア開発銀行(ADB:Asian Development Bank)総裁。1944年生まれ。1967年東京大学法学部卒業、大蔵省に入省。1971年オックスフォード大学経済学修士号取得。大蔵省主税局、国際金融局などを経て、1996年同財政金融研究所長、1997年同国際金融局長、1998年同国際局長。1999年財務省財務官。2003年3月内閣官房参与。同年7月より一橋大学大学院経済学研究科教授を兼務。2005年2月より現職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カロライナタカハシ

3
黒田総裁の現在行っている政策にリンクしている内容であった。非不胎化、不胎化、コールレート、ゼロ金利、マンデル=フレミング理論、国債金融論をキーワードに深掘りしたい。2020/12/16

youmaysay

2
市場にバズーカ砲をぶっ放している人が、どんなことを考えているか知りたくて購入。緩和か、引締めか、単純なようで内的・外的な様々な要因に対して対応が必要な金融政策の難しさが感じられる。この本の出版は10年前だけれど、長引くデフレに対してインフレターゲットを設定し質的・量的な金融緩和をやり切ることが重要と書かれている。これはまさに現在日銀が進めている政策であり、黒田氏の考えが一貫していることがよくわかった。異次元の金融緩和政策が、今後成功事例のエピソードとして残ることを願う。2015/10/20

koji

2
黒田日銀の異次元緩和のもと、過去の著作も続々復刻されています。本書も2005年発行です。私は旧知の発行元の日本評論社さんからいただきました。黒田総裁は大蔵省出身の元財務官で、ゆるぎない信念の人です。また当時から今まで全くぶれていません。本書もエピソード分析の手法で日銀のTooSmallTooFailとタイミングの悪さを批判します。私の疑問は、異次元緩和が超金融緩和が近隣窮乏化にならないかということですが、前アジア開銀総裁であり、そこは織り込み済みでしょうか。吉川洋「デフレーション」との併読をお勧めします。2013/04/09

okadaisuk8

1
インフレターゲットを日銀が示すべきだと強く主張するなど、リフレ派に通じる部分もあるが、あくまで財政(日本の状況だと特に財政再建)との関連を意識していることも分かる。黒田氏の金融政策のベースが理解できる。一方で、論じる時と違い実際に政策を実行する時では思うようにいかなかったり、貫徹できない部分もあったのかなあとも少し思ったり。2023/01/23

ラララ

1
黒田東彦 1944年生れ 1967年東大法卒、大蔵省入省。2005年アジア開発銀行総裁、2013年日銀総裁。本書は、2005年上梓。主として1970年から2005年までの財政金融政策を振り返る。現日銀総裁の考え方の根底は、この書からもうかがえる。2022/08/04

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