出版社内容情報
ガラクタデータを集めればゴミの山を構築するだけ。しかし、正しい手法によって抽出された標本なら、これはもう宝の山。数字に躍らされず、データを有効活用するために統計をツールとして使いこなすための本。カイ2乗分布、F分布などの意味もこれで納得!
内容説明
データの特徴を知るためスプレッドシートを活用するのは大いに結構。でも、「なんでχ2分布を使う?」「正規分布のグラフと似ているのにt分布をどうして使う?」「仮説検定はなんのため?」などと納得いかない人にこの1冊!「説明すると難しくなるから…」「実用面で必要ないから…」と類書では説明が避けられていた統計学の理論的側面をやさしく解説。
目次
第1章 統計量―平均値、分散、標準偏差
第2章 確率を厳密に考えると
第3章 離散型の確率分布
第4章 正規分布の意味を知る
第5章 正規分布の性質を調べる
第6章 χ2分布、F分布、t分布の意味
第7章 相関関係と予測
第8章 仮説検定について
著者等紹介
一石賢[カズイシケン]
本名、金子守宏。1957年生まれ。立命館大学理工学部数学物理学科卒業。金子システム研究所代表。現在、翻訳、各種ソフトウェアの開発およびサイエンスライターとして活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaida6213
6
痒いところに手が届く良書。 例) χ^2分布を使う理由⇒ ①「正規分布に従う確率変数の二乗和」が従う分布がχ^2分布⇒ ②χ^2分布には、標本平均と標本分散から母集団の分散を導ける便利な命題が存在する。(コレ!)⇒ ③ひたすら実践 普通の本では、①が曖昧、②が曖昧もしくは無い、③はがっつりというタイプが多い。ので分かりにくい。 本書はF分布、t分布についても明快に説明してある。この3分布の説明のために読んでもいいと思う。 回帰分析とか推定とかはこれ読んでから、それ専用のものを読めばいいっすね。 2014/02/11
たっくん
1
計算わかりやす!!!でも用途とかはまた別の本を読まなきゃなぁ~2009/10/09
凸凹
0
実践面ではなく理論面重視の統計学の本。数式の展開がていねいでわかりやすい。本としての特徴が『統計学キャンパス・ゼミ』と似ている感じがした。どちらもよい本だけれども、私はこちらのほうが好み。2017/02/07
river125
0
自分には難易度高め。公式や定石はその心を理解した上で使ってこそ効果的な道具になる、という理念には賛成だが、本書が、その心を伝えているかどうかは不明。独特の文体のため、気持ち良く読めなかった。もったいない。2012/02/12