日経ビジネス人文庫
失敗の研究―巨大組織が崩れるとき

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  • サイズ 文庫判/ページ数 348p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784532198442
  • NDC分類 335.21
  • Cコード C0134

出版社内容情報

マクドナルド、ベネッセ、理研――。我が世の春を謳歌した巨大組織が陥った罠とは? 日経ビジネス特ダネ記者が失敗の本質に迫る。

内容説明

「研究不正」を生んだ理研、不敗のビジネスモデルが暗転したマクドナルド、オンリーワンを生かし切れなかったベネッセ―。なぜ、21世紀に入って巨大組織は行き詰まるのか。巨大組織が陥る「6つの病」(肥満化、迷宮化、官僚化、ムラ化、独善化、恐竜化)。長年、経済事件を追い続けてきた記者が多くの失敗事例から組織崩壊のメカニズムを解明する。

目次

序章 「大企業時代」の終焉(9・11と3・11;無責任の連鎖 ほか)
第1部 軋む巨大9つの失敗を解く(理研―「科学技術」という名のゼネコン;マクドナルド―3万店のハンバーガー工場 ほか)
第2部 失敗の系譜 巨体を蝕む6つの病(膨張期;巨体維持期)
終章 大企業の未来(小さな革命;大企業の意義 ほか)

著者等紹介

金田信一郎[カネダシンイチロウ]
日経ビジネス編集委員。1967年東京都生まれ。90年横浜国立大学経済学部卒業、日経BP社入社。日経ビジネス記者、ニューヨーク特派員、『日経ビジネス』副編集長、日本経済新聞社編集委員などを経て2017年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5 よういち

105
大企業の不祥事による崩壊の研究。8つの事例を紐解きながら、その原因の本質に迫る内容◆面白かった。なんかNHKスペシャルを観てるみたいな感じ。目指せ筋肉質企業。◆大企業時代の幻想と終焉。超低金利時代の設備投資は収奪システムの崩壊を招く→株主からの収益拡大要求→無理な利益拡大計画→現場の不信感→疲弊→ノルマ達成のための不正に手を染め◆事例:理研、マクドナルド、代々木ゼミナール、ベネッセ、東洋ゴム、ロッテ、三井不動産、化血研◆失敗の系譜、6つの病➀肥満化、②迷宮化、③官僚化、➃ムラ化、➄独善化、➅恐竜化2020/04/02

スプリント

12
大組織になるほど経営陣の独立性が求められれるのだが、どうしても付和雷同しがちになる。誰かが不正に対して声をあげれば浄化の作用が働き始めるのだが・・・。経営者はこの手の本を読まないのだろうな。2021/04/04

トッポ64

7
巨大組織が次々と行き詰まっている理由について、多くの事例から、そのメカニズムを明らかにする本書。巨大組織が陥る「6つの病」として、肥満化、迷宮化、官僚化、ムラ化、独善化、恐竜化の6つが挙げられているが、その根底にあるのは、過去の成功体験から逃れられないことによる「組織の硬直化」ではないか。刻一刻と変化する社会情勢についていけない組織は崩壊するということだろう。近年、大企業や官庁の不正・不祥事が相次いでいるが、現状維持で満足し、変化を求めてこなかったツケが一気に回っているのではないかと感じた。2018/04/25

はとむぎ

5
人には認知限界があって、特に組織に埋め込まれていると、見えなくなる事が多数ある。見えなくなっている人たちには、言葉が届かない。やはり何故を問い本質に立ち戻る事が非常に大事。2022/01/22

*takahiro✩

5
新年1冊目にふさわしい本。が、内容はいまひとつ。9つの事例とその分析、今後の展望なのだが、知ってることばかりで物足りない。外部からの状況証拠のみではこれが限界か。私の勤務先もまさにこの事例の典型。焼け太りした脂肪の塊の組織がさらに巨大化のみを目指して、意思決定はムラ化、独善化し、一般社員からは迷宮化した自社の全体像など見えず、恐竜化し倒れつつあるその姿すら気づかない状況になっています。サービスやメーカーだけでなく金融も潰れる時代が再びすぐそこに来ている気がします。2018/01/01

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