出版社内容情報
書名
内容説明
現役時代は二流捕手、監督でも11シーズンでAクラスわずか1回だけの男に、なぜ球界地図を大きく塗り替えるような仕事ができたのか。赤ヘル・カープの基礎を固め、西武王国を築き、ダイエーを球界の雄に育てた、「わからない人」根本陸夫の生涯を追うノンフィクション。
目次
1 二流捕手からの出発―近鉄時代(わからない人;ジュンちゃんとネモやん ほか)
2 外様監督―広島時代(スチール;広島東洋カープ元年 ほか)
3 王国への道―西武時代(ミール・マネー;福岡から所沢へ ほか)
4 築城の名手―ダイエー時代(ヘッドハンティング;プロ経験なし ほか)
著者等紹介
浜田昭八[ハマダショウハチ]
スポーツ・ライター。1933年大阪生まれ。56年関西学院大学商学部卒業、デイリースポーツ社入社。60年日本経済新聞社入社。運動部で一貫して野球を担当し、編集委員などを経て97年退社。その後も日経紙上で健筆をふるっている
田坂貢二[タサカコウジ]
共同通信社広島支局長。1945年広島県生まれ。68年立命館大学経営学部卒業、スポーツニッポン新聞大阪本社入社。70年共同通信社入社。東京、大阪でプロ野球記者、福岡運動部長、スポーツ特信部長、編集委員などを経て、99年から現職
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
17
現役時代の成績はパッとせず、監督としてもAクラスは1回という根本陸夫。しかし、〝球界の寝業師”という異名を持ち、広島東洋カープの基礎を固め、西武黄金時代、ダイエーの強豪チームへの道を作った男だったという事がこの本を読んでよく分かりました。プロ、アマの裏側を知っており ドラフトでも〝抜け道”を利用した事も結構やったようです(続く2019/01/11
たーくん
6
再読→→→現役時代は二流捕手、監督でも11シーズンでAクラスわずか1回だけの男に、なぜ球界地図を大きく塗り替えるような仕事ができたのか。赤ヘル・カープの基礎を固め、西武王国を築き、ダイエーを球界の雄に育てた、「わからない人」根本陸夫の生涯を追うノンフィクション。 2019/09/16
f_potato_yg2
3
現役時代は、控え捕手ながら、あれだけ球界に影響力を及ぼしたのは、卓越した野球観、判断力、行動力である。 根本さんに関しては、評価の分かれる人物だが、この本を通じ、魅力や生き方に惹かれる部分が大きいと推察する。 いくら、人脈に優れても、人間的魅力がなければ、人は付いて来ないだろう。 巻末に根本さんの野球の地域密着構想を載せているが、独立リーグという形で、愛弟子の石毛宏典さんが創設し、地域に根付いた野球を育てている点も見逃せない。 根本さんの、「本質を見抜く力」「ブレない姿勢」は、私も見習いたいと思う。2021/07/19
あーさー
2
2人の記者が持ち得る情報を合わせ、根本陸夫さんを語っております。浜田昭八さんは「選手時代」の根本さんを知っている方ということもあり、広く深く綴られています。2021/02/01
koi
2
根本さんというと、財力ある親会社をバックにした密約で選手を抱き込んでいくイメージで、うまい汁を吸ってる人代表のように思っていた部分があったのですが、西武時代もダイエー時代も結構綱渡りだったんだなあと知りました。グループ内の力関係とか、考えただけでも大変だなと思いました。かなり親しかったはずの人まで「何を考えてるか分らない部分があった」というような、根本さんのミステリアスな部分はそのまま残しておく作りがいいなと思いました。2016/09/30