出版社内容情報
ベストセラー『信長の棺』の著者による、書き下ろし第二作が早くも登場!
豊臣秀吉の波乱の生涯をリアルな筆致で書き尽くす本格歴史エンターテイメント。
──「覇王」信長は討たねばならぬ。
内容説明
「本能寺の変」の後、遠く離れた地から電光石火で京に戻り、謀反人・明智光秀の首を取る。この「中国大返し」に太閤伝説最大の謎が潜む。信長の跡目争いに羽柴秀吉を突き動かした、ある使命とは。そして本能寺に隠された秘密とは。史実の行間をスリリングに読み解く本格歴史ミステリー。
著者等紹介
加藤廣[カトウヒロシ]
1930年東京生まれ。新宿高校から東京大学法学部に学ぶ。中小企業金融公庫京都支店長、調査部長を歴任。山一証券に転じ、同経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師など。2005年に『信長の棺』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかは
34
なんと身勝手な。多分、この作者は秀吉をひいきにしていると思うけど、私にはよさがわからない。途中まではそういう解釈もありかな?と思ったけど、やっぱり天下をとってからの秀吉は嫌い。男として嫌い。下巻でどうなることか確かめたい。用心深いといえば聞こえはいいが、小心にしか思えない。2016/08/05
もりやまたけよし
31
史実との関係がいまいち気になるけど、加藤さんの仮説に基づいて本能寺の変を描いています。秀吉の心の叫びなんかも、他の本にはあまりなく、違和感と新鮮さがありました。2017/09/21
Kaz
12
再読。本能寺の変の前後ほど、日本人にとってのミステリーは無いと思う。いかようにも綴れる歴史的大事件。2020/05/15
藤枝梅安
12
「枷」とは「手枷足枷」と言われるように、邪魔なものというか、振り解きたくても振り解けないもの、というような意味だろう。 秀吉が自分の内部の恐怖といらだち、不満を抱えつつ、 信長はもちろん同期や後輩からも軽く見られている状況を何とか打破しようと躍起になる姿を描き、 なにかを得ようとすると同時に、何かから逃れようとする秀吉のとどまることを知らない、 いや、とどまることを怖れる一生を描いている。2009/11/28
るう
10
冷静に戦況や信長の性格を分析して乗り切り、本能寺の変により権力をもぎ取った秀吉のしたたかさが面白く読めた。2017/04/26