内容説明
豚肉料理で読み解く、おいしいフレンチ入門。「プロヴァンス風ソテー」と、「ノルマンディー風ソテー」は何が違うのか。本場の「ポトフ」に必須の具とは。歴史や特徴からフランスの地方文化まで、松嶋シェフがやさしく紹介。
目次
第1章 プロヴァンス
第2章 ラングドック
第3章 バスク
第4章 ボルドー
第5章 ロワール
第6章 ブルターニュ
第7章 ノルマンディー
第8章 アルザス
第9章 ローヌ・アルプ
第10章 コルシカ
著者等紹介
松嶋啓介[マツシマケイスケ]
1977年福岡県生まれ。小学生のころより料理人を夢見、エコール辻東京を卒業後、酒井一之のフレンチ「LE VINCENNES」(東京・渋谷)の門を叩く。20歳のときに料理修業のため渡仏し、各地での修業を経て2002年、25歳の誕生日にニースで「Restaurant Kei’s Passion」を開く。2006年、ミシュランの1つ星を獲得。名称を「KEISUKE MATSUSHIMA」に改めて拡大オープンし、現在に至る。2009年には、東京・原宿にも「Restaurant‐I」を開店。2つのレストランのオーナーシェフを務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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本夜見
6
フランスの地方料理にみる歴史と特色。フランス料理ってなんか小皿にカラフルにチマチマッと飾られた料理を連想しがちだけど 地方色豊かな料理たちは何とも素朴。写真で見ても 茶色っぽくて 彩りだの飾りだのとは無縁な無骨さでした。2014/07/04
KK753
4
【感想】フランスの10地方の豚肉を用いた郷土料理を解説しながら、その土地の地柄、文化、歴史に触れていて面白い。「フランスの地方料理、各地方が自分たちの個性や特徴をグローバルに発信していることに驚きはしませんでしたか?」と著者は語りかけますが、それはもう驚きましたよ。2015/10/24
あらたま
3
『フランス料理とは地方料理である』とフランス内の10地方の料理を紹介。著者言うところの『土地の密約』、いわゆるテロワールには納得。作り方が全部同じでも石狩鍋を鯛で作ったら石狩鍋じゃない。何故この土地ではこの食材、このレシピなのか、を書いているので、ポトフ=端の火、アキテーヌに残るイングランドの影響、海バスクと山バスク、アルザスにはラテン気質がない? コルシカの税金が低い理由などなど歴史読み物としても面白い。2014/11/10
しいら
3
確かに一口に日本料理といっても、たとえば長崎と秋田とでは全然違うもんな、と改めて感じた。その土地のものを食べる、ということは、今後とても大事になってくるのではないだろうか。2014/07/25
こんぺいとう
2
地理条件や、風土、歴史が重なりあって今日で言うところの私たちがイメージしたり口にしたりする「フランス料理」なのだと感じた。また日本でいえば「日本料理」なのだと。ただ、日本料理の場合は風習とか通過儀礼の要素も料理に含まれてる感じがあるよねと感じたのと、地域の伝統料理を改めて愛そうと感じたわよ。(甘酸っぱいマヨネーズと野菜たっぷりのサンドイッチとか、皿うどんとか。)10皿で何が分かるのか。と、侮るなかれ。すんなり分かります。2016/09/20