幕末維新消された歴史―武士の言い分江戸っ子の言い分

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幕末維新消された歴史―武士の言い分江戸っ子の言い分

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532167172
  • NDC分類 210.58
  • Cコード C0021

内容説明

開国の外圧と幕府権威の失墜。しかし台頭する薩長両藩は倒幕派ではなく、西郷・大久保らは孤立を深めていた。大政奉還から王政復古、戊辰戦争まで、わずか数年間の体制変革劇に果たして“英雄”はいたのか。気鋭の歴史家が浮かび上がらせる、敗者から見た幕末維新の実像。

目次

第1章 坂本龍馬と薩長同盟―予定調和の歴史像を再検証する(池田屋事件から禁門の変へ;朝廷を介して幕政に影響力;会津藩の苦悩;薩長同盟約の真実)
第2章 大政奉還の内実―慶喜の裏切り・豹変、薩長士の分裂(慶喜の将軍職就任;倒幕派の誕生;足並み乱れる薩長士;倒幕の密勅)
第3章 王政復古の裏側―大久保・西郷は孤立していた(幕府への大政再委任;朝廷組織改変という政変;孤立深める薩摩藩;勝てば官軍)
第4章 戊辰戦争の真相―消された歴史(江戸城総攻撃の中止;官軍は江戸で孤立していた;徳川家の駿河移封;東京遷都へ)
エピローグ―明治維新の虚実

著者等紹介

安藤優一郎[アンドウユウイチロウ]
歴史家。文学博士(早稲田大学)。1965年、千葉県生まれ。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業、早稲田大学文学研究科博士後期課程満期退学。江戸をテーマとする執筆・講演活動を展開。東京理科大学生涯学習センター、JR東日本・大人の休日倶楽部「趣味の会」など生涯学習講座の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

樋口佳之

16
「負けに不思議の負けなし」の言にのると、慶喜を主役として「失敗の本質」が書けるのでは。2018/06/17

takam

8
明治政府が大義をかざすためには、歴史における正当が必要になる。国民を従わせるためには、政府にとって正しい歴史を学ばせることが大事なるわけだが、そこで正確に描かれない歴史が生まれてしまう。幕末もその例外ではなく、権力者の利益のために隠された歴史が存在する。幕末において始終劣勢であった官軍、組織の葛藤により右往左往する姿は我々が学校で学ぶ歴史とはかけ離れている。西郷隆盛の人気の由来が不思議だったが、江戸市民の反骨精神の現れという考察により氷解した。2019/10/27

maito/まいと

3
幕末、長州・薩摩・幕府・そして会津と諸藩の動向に関する1冊。また、江戸城が明け渡された後の徳川家家臣の行方にもついても言及されており、非常に精度の高い内容になっている。各藩(薩摩と長州も同盟後、一枚岩ではなかった)の思惑が絡み合う緊迫した情勢が目に浮かぶような構成で、手に汗握るようだった。また、大きな障害なく勝利したように思われている薩長だけれど、実はギリギリの勝ちだったことを改めて知った(司馬作品(花神など)読んだ方には既知かも)本当の‘泥臭い’歴史を知りたい方には是非読んでもらいたいです。2011/05/27

アマリリス

2
勝てば官軍。勝者の理論で歴史はいくらでも作ることができるのである。2016/03/19

ゆめかまこと

1
幕府側から見た明治維新史という、最近はやりの視点から書かれた本。他の本に比べて読みやすかったものの、特に目新しい事実や解釈が披瀝されている訳ではなく、少々食い足りないが、一般書という性格上仕方ないことかも。どうして上野に西郷像がたっているのか、かねがね不思議だったがその理由の一端が本書でわかったのが収穫。西郷や大久保が薩摩藩内や新政府内でも少数派だったという指摘が、今年の大河ドラマで生かされることはあるのだろうか……2018/02/01

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