出版社内容情報
企業は誰のものか? 株主重視の経営を追求すべきなのか? 本書は、従業員主権こそ日本企業のコーポレートガバナンス(企業統治)の特徴であるとし、そのメカニズムを多角的に解明し、改革を提言する意欲的分析。
目 次
序章 日本型ガバナンスの重い堆積
第1章 コーポレートガバナンスの概念的枠組み
1 コーポレートガバナンス論の全体像
2 コーポレートガバナンスの主権論
3 コーポレートガバナンスのメカニズム論
4 コーポレートガバナンスの国際比較
第2章 日本企業の人本主義と従業員主権
1 企業システムの中の企業の主権概念
2 日本企業の人本主義システム
3 安定的なヒトのネットワーク、カネとの二重がさね
第3章 従業員主権の経済合理性
---株主主権との比較
1 従業員の登場しない会社法
2 会社法での株主主権の合理性の論拠
3 ヒトとカネ、その拠出するもののちがい
4 公正性の観点から見た従業員主権
5 効率性の観点から見た従業員主権
第4章 従業員主権の制度的有効性
1 二つの制度的有効性、五つのポイント
2 従業員主権で資本が集まるか
3 従業員主権で組織が窒息しないか
4 会社法のもとでの従業員主権の現実的機能性
5 チェック有効性
第5章 従業員主権の発生と定着
---歴史的状況と社会的親和性
1 発生と定着のプロセス
2 危機的状況と成長志向
3 戦中の日本政府、戦後の進駐軍による経済改革
4 経済民主化への社会的エネルギー
5 共同体感覚の正当性
第6章 従業員主権の機能不全
1 二重がさねと三つの機能不全
2 システムの暴走
3 パフォーマンスの低下
4 国際的な接点からの摩擦
第7章 ガバナンス改革の基本方向と経営者のチェック
1 日本型コーポレートガバナンス改革の基本方向
2 株式会社制度は守る
3 経営者のチェックメカニズム
4 「発言」の巧みな制度化
第8章 経営者監査委員会とコア従業員信任投票
---現行制度の中の改革
1 指名、信任、承認の三層構造
2 経営者監査委員会
3 コア従業員による信任投票
4 ドイツ共同決定法方式との比較
第9章 新しい企業制度の構想
---現行制度そのものの改革
1 新しい企業制度の概要
2 企業の設立・解散・合併と財産権
3 制度運用上の具体的問題点
4 「企業民主化試案」との比較
終章 グローバル資本主義と日本型ガバナンス
参考文献
内容説明
従業員を主体とするガバナンスでなければ、日本企業は再び道を誤る!歴史的パースペクティブ、国際比較を踏まえて日本型企業システムの合理性を明らかにし、グローバル資本主義に適応した日本独自のガバナンス像を提示する。
目次
序章 日本型ガバナンスの重い堆積
第1章 コーポレートガバナンスの概念的枠組み
第2章 日本企業の人本主義と従業員主権
第3章 従業員主権の経済合理性―株主主権との比較
第4章 従業員主権の制度的有効性
第5章 従業員主権の発生と定着―歴史的状況と社会的親和性
第6章 従業員主権の機能不全
第7章 ガバナンス改革の基本方向と経営者のチェック
第8章
経営者監査委員会とコア従業員信任投票―現行制度の中の改革
第9章 新しい企業制度の構想―現行法制度そのものの改革
終章 グローバル資本主義と日本型ガバナンス