ゲノム情報生物学―BioinformaticsとInformation Biology

ゲノム情報生物学―BioinformaticsとInformation Biology

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 260p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784521610313
  • NDC分類 467.3
  • Cコード C3345

出版社内容情報



ポストシークエンス時代に必要なバイオインフォマティクス技術について幅広く紹介している。

●生命の知を探る
生命に対する人類の関心の始まりは、知の誕生とともに古い昔に遡るであろう。長い遍歴を経た後、今日のわれわれは、遺伝子レベルで生命の知を発見するための道具を持つに至った。

 われわれは、知識科学が拓く多様な研究領域を見てきた。しかし、これまでの旅程は、諸科学の再編・統合を目指す知識科学という企てにとって、まだ始まりに過ぎない。微視的な視点からの探求は、遺伝子レベルでの知のエレメントの発見にまで及び、他方、巨視的な視点からの探求は、国ないし地球規模で知を活用するためのメソドロジーをも包括するであろう。知ることへの欲求が終わらない限り、それらを横断する知識科学のフロンティアも拡張し続ける。新しい研究領域への遍歴の叙事詩が始まる。

内容説明

ゲノム科学にIT技術が関与する場合にはさまざまな段階がある。本書では、まずゲノム解析を行うことそのものに必須のIT技術について述べ、ゲノム配列そのものからボトムアップ的に、パスウェイ情報からトップダウン的に、そしてタンパク質立体構造から物理化学的に、遺伝子の機能を予測する技術および、複数の生物種のゲノムをコンピュータ解析することによって、進化の過程を分析したり、非コード領域の配列の機能を推測したりする「比較ゲノム学」を解説した。最後に、ゲノム科学の究極の目標である、生命の全体像の理解に向けて、いくつかの試みが述べられている。

目次

第1章 ゲノム解析を支えるインフォマティクス(ゲノム配列の結合編集とアノテーション;QTL(Quantitative Trait Locus)解析
プロテオーム解析と2D‐PAGE画像処理)
第2章 ゲノム情報に基づく機能予測(ゲノム塩基配列の注釈―遺伝子の構成・機能予測;パスウェイからのゲノム機能予測;タンパク質立体構造に基づくゲノム機能予測)
第3章 ゲノム進化/比較ゲノム学(ゲノム進化;コンピュータ解析による翻訳開始領域の比較ゲノム学)
第4章 ゲノム情報に基づく生命のシステム的理解(代謝系の再構築;S‐systemによる遺伝子の相互作用推定;細胞全体のコンピュータシミュレーションに向けて)