内容説明
1939年7月3日。日ソ両軍はノモンハンの荒野で近代的戦車戦を世界で初めて経験した。ロシア人研究家が最新資料からイデオロギー色を廃して独自の視点で検証。残された記録から日本軍の攻撃に苦戦を認める赤軍実戦部隊の「肉声」を紹介し、これまでソ連軍機甲部隊の圧勝を伝えられてきたノモンハン戦の実像を、投入された両軍の戦車・機材・装備類を鮮明に捉えた記録写真とともに紹介する。日本初公開写真・資料を多数掲載。
目次
第1章 関東軍
第2章 ソ連第57特別軍団
第3章 モンゴル人民革命軍
第4章 紛争の原因
第5章 5月の戦い
第6章 新たな戦いに向けて
第7章 1939年7月の戦闘施
第8章 1939年8月の戦闘
第9章 ノモンハン戦の総括
著者等紹介
コロミーエツ,マクシム[コロミーエツ,マクシム][Коломиец,Максим]
1968年モスクワ市生まれ。1994年にバウマン記念モスクワ高等技術学校(現バウマン記念国立モスクワ工科大学)を卒業後、ロシア中央軍事博物館に研究員として在籍。1997年からはロシアの人気戦車専門誌『タンコマーステル』の編集員も務め、装甲兵器の発達、実戦記録に関する記事の執筆も担当。2000年には自ら出版社「ストラテーギヤKM」を起こし、第二次大戦時の独ソ装甲兵器を中心テーマとする『フロントヴァヤ・イリュストラーツィヤ』誌を定期刊行中。最近まで内外に閉ざされていたソ連側資料を駆使して、独ソ戦の実像に迫ろうとしている
小松徳仁[コマツノリヒト]
1966年福岡県生まれ。1991年九州大学法学部卒業後、製紙メーカーに勤務。学生時代から興味のあったロシアへの留学を志し、1994年に渡露。2000年にロシア科学アカデミー社会学・政治学研究所付属大学院を中退後、フリーランスのロシア語通訳・翻訳者として現在に至る。また、マスコミ報道やテレビ番組制作関連の通訳・翻訳にも多く携わっている
鈴木邦宏[スズキクニヒロ]
1958年5月、愛知県豊橋市生まれ。愛知県立豊橋工業高校建築科卒。有限会社ファインモールド代表取締役。小学校高学年のころから戦記物に興味を持ち、多読するのちに専門的な研究へと至る。ミリタリーモデラー専門誌『アーマーモデリング』(大日本絵画刊)に「帝国陸軍機甲部隊の塗装と識別標識」を連載
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