フォア文庫<br> 孤島の冒険

フォア文庫
孤島の冒険

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  • サイズ B40判/ページ数 331p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784494027347
  • NDC分類 K983
  • Cコード C8297

出版社内容情報

海洋生物調査船から大波にさらわれ、泳ぎついた北海の無人島で、四十七日間、嵐や飢えとたたかって、ついに生きのびた少年の物語。   

内容説明

海洋生物調査船のデッキから大波にさらわれた十四歳の少年サーシャ。およぎついた島は無人島。雨やあらし、飢えや孤独、おそいかかる試練にサーシャは、どう立ちむかうのか。実話をもとにくりひろげる冒険物語。小学校高学年・中学向き。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

63
長い間読みかけのままだったが、椎名さんの『活字の海に寝ころんで』に紹介されていたのを機会に一気に読む。ソ連時代のロシアの少年サーシャの孤島サバイバル。オホーツク海、千島列島の話なので日本にも近い。命からがら泳ぎ着いた北洋の島は食糧も乏しい。早くしないと寒さで死ぬ。そこがロビンソンや十五少年とちがう実話の厳しさだ。現代の話だから、海に流れ着くのはアルミ缶、ビニール製品。アバのレコードやリーのジーンズの話が、古い漂流小説との感覚の差だ。とにかく救助されて本当によかった。その後サーシャはどうしているのだろう。2019/05/16

nbhd

13
主食は「ゆり根」、実話だという。無人島ものとして注目すべきは、第一に、舞台がシベリア東方の北の海だということ。寒さが脅威というのはわりと新鮮。第二に、主人公の少年がデフォーやベルヌの無人島物語を既読だということ。この14歳の主人公は無人島にありながら、物資や島の資源が豊富だったクルーソーを羨んだり、簡単に救出されてはもったいなくて困ると冒険心を燃している。少年のバックグラウンドには作られた物語しかないのに、ときに少年を慰め、奮い立たせる。先人の物語はこれだからすごい。2014/08/09

nanmatuko

13
ずっと昔の中学課題図書。14歳の少年が波にのまれ、一人孤島に泳ぎ着き、雨や嵐や寒さ餓えに耐え知恵をしぼり、二ヶ月近くの間生き延びる。実話というのだからこの少年はすごいなぁ。2013/11/14

まりこ

6
船のデッキで大波にのまれ、無人島に泳ぎついた14歳の少年サーシャが、47日間をひとりで生き抜いた実話をもとにした冒険物語。「冒険」というにはあまりに過酷。ユリ根、イガイ、きのこ、こんぶだ命をつなぐ。愛読書『神秘の島』『ロビンソン・クルーソー』に「冒険ごっこ」と悪態をつきながらも、読んできた本の中に生き延びる術を見つけていく。極限の中で繰り返される壮絶で美しい思考。〈みんながぼくを死んだと思っていても、(中略)ぼくはそれとはかかわりなく、自分自身のために生きなければならないのだ〉 小学校高学年から。2013/12/22

yos

6
海に投げ出された後、無人島まで泳ぎ着き、たった一人で47日間を生き延びた少年の話。住むところと食べるもの。来る日も来る日も、考えるのはそれだけ。そうした日々の中で、自分に残された権利はただ一つ生きる権利だけだとサーシャは悟る。その生きる権利すら、放っておいては消滅する。生きることは、闘って勝ち取ることだとサーシャは考える。そして、大切なのは知っていることとできること。児童書だが、サーシャの考え方には深く共感できる。経験に裏打ちされた言葉は重い。何度か読み返したい本である。2007/11/17

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