金融工学20年―20世紀エンジニアの冒険

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492670217
  • NDC分類 338.01
  • Cコード C3033

内容説明

1940年に生まれた著者は、スプートニク・ショック後の理工系ブームの中で理工系大学に進み、エンジニアとして40年を過ごした。本書は、その後半の20年間、金融工学という分野に参入したエンジニアが、仲間たちと共に日本の富を自国に還流させようとする米国、“金融工学はたんなる計算”と批判する経済学者、“金融工学は学問か”と揶揄する純正エンジニア、金融工学に理解を示さない金融ビジネスのリーダーたちと戦いながら、エンジニア・スタンダードでこの分野を切り拓いていく過程を、クロノロジカルに記したものである。

目次

金融工学ことはじめ
ファイナンスはORそのものだ
バブル前夜の研究会発足
1年限定の“株式評論家”
MADモデルで参戦
MADモデルの正当性
マーコビッツ教授の失策
エンジニアが嫌いな「お金の研究」
数学者のファイナンス参入
統計学者とエンジニアの共闘〔ほか〕

著者等紹介

今野浩[コンノヒロシ]
1940年生まれ。東京大学大学院数物系研究科応用物理学専攻修士課程修了、スタンフォード大学大学院オペレーションズ・リサーチ学科修了。東京工業大学大学院社会理工学研究科経営工学専攻教授、同理財工学研究センター長などを経て、中央大学理工学部経営システム工学科教授。日本オペレーションズ・リサーチ(OR)学会会長、Ph.D.、工学博士
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感想・レビュー

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ゆうゆう

1
ヒラノ教授ではなく、今野教授のたどった半生。ジョークを交えながらセンスのいい文章で…面白いけれど、ここまで文系の経済学と理系の金融工学の確執を、諸々を正直に書いてしまっていいのだろうか?とちょっぴり心配になる。ちょっぴりね。ちょっぴり真剣に言えば、そんな文系とか理系の領土争い的な確執もしがらみもないハイブリッドな世代に、そろそろ入れ替わる時代にはなってはいないものかしら。まだかしら?どうかしら? 2016/01/31

Lily

1
数理計画法の研究者である著者が,当時の日本では「文系のもの」と思われていた金融に参入し,工学的な手法を「単なる計算」と見下す経済学者や「金融工学は学問ではない」と見なす「純正」工学者と戦いながら,日本における金融工学を開拓していくさまを描いている.『すべて僕に任せてください』と重複する部分も多いが,著者の研究に打ち込む情熱やエンジニアとしての矜持,そして経済学者へのアンビバレントな感情が活き活きと描かれている.それにしてもこの人は本当に文章を書くのが上手いなぁ.2014/05/21

白土佐為

0
今から10年くらい前に金融工学ブームに火がついた。その前後でこの分野に参入したエンジニアが「金融工学は単なる計算」(経済学者)、「金融工学は学問か」(純正エンジニア)、「金融工学に理解なし」(金融ビジネスリーダー)と戦いながらこの分野を切り拓く奮闘記。2014/08/11

SS

0
意気に通ず!2013/03/22

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