物理学者、ウォール街を往く。―クオンツへの転進

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  • サイズ A5判/ページ数 423,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492653609
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C3033

出版社内容情報

理論物理学と金融が出会った時、何が起こったのか。
ウォール街を一変させた金融工学の歴史を、ゴールドマン・サックスの計量戦略グループを率いたマネージング・ディレクター「ダーマン」の自伝。
2004年『ビジネスウィーク』誌選出・ビジネス書ベスト10。

【目次】
プロローグ
二つの文化
第1章 親和力
第2章 ドッグ・イヤー
第3章 ある種の人生
第4章 センチメンタルな教育
第5章 上級官吏
第6章 より高位の世界における知恵
第7章 流刑地にて
第8章 止まった時間
第9章 変身
第10章 他の惑星への簡単な旅
第11章 環境の影響力
第12章 厳しい上司
第13章 高度文明社会と不満
第14章 暗闇の中の笑い
第15章 過ぎし日の雪
第16章 偉大なる見せかけ師

内容説明

今日では、ウォール街の投資銀行やヘッジファンドの収益の大きな部分が、計量的投資手法やデリバティブ取引からもたらされている。これらの変動の激しい金融商品をモデル化し、リスク・マネジメントを支えているのが、学問の世界から転進したPh.D.の存在である。企業の命運や市場の安定性さえもが、しばしば数学モデルに依存するようになっている。それを担っているのが「クオンツ」すなわち計量ファイナンスの実務家であり、彼らがウォール街という舞台の鍵を握っているのである。本書は、理論物理学の世界から金融実務の世界に転じ、ゴールドマン・サックスの計量戦略グループを率いるマネージング・ディレクターを務めた、クオンツの中のクオンツであるエマニュエル・ダーマンが描き出した、もう一つのウォール街の物語である。

目次

二つの文化
親和力
ドッグ・イヤー
ある種の人生
センチメンタルな教育
上級官吏
より高位の世界における知恵
流刑地にて
止まった時間
変身
他の惑星への簡単な旅
環境の影響力
厳しい上司
高度文明社会と不満
暗闇の中の笑い
過ぎし日の雪
偉大なる見せかけ師

著者等紹介

ダーマン,エマニュエル[ダーマン,エマニュエル][Derman,Emanuel]
コロンビア大学卒業、Ph.D.(理論物理学)。素粒子物理学、コンピュータ科学、ファイナンスに関する数多くの論文を発表し、ブラック=ダーマン=トイ金利モデル、そしてダーマン=カーニ局所ボラティリティ・モデルの共同開発者である。学術研究の後、AT&T社ベル研究所を経て、1985年にゴールドマン・サックス証券会社に転職。1997年にはマネージング・ディレクターに昇格した。数々の賞・表彰を獲得したが、2000年にはサンガードIAFE(国際金融エンジニア協会:International Association of Financial Engineers)の優秀金融工学者賞に輝き、2002年には『リスク』誌のホール・オブ・フェームに輝いた。現在、コロンビア大学金融工学プログラムのディレクターであり、『リスク』誌のコラムニストを務める。また、投資会社のリスク・アドバイザーも勤めている。ニューヨーク市在住

森谷博之[モリヤヒロユキ]
東京都生まれ。上智大学理工学部卒業。アフリカ開発銀行アビジャン勤務等を経て、オックスフォードファイナンシャルエデュケーション設立。住商キャピタルマネジメント・チーフストラテジスト。MBA(ストラッスクライド大学)、金融経済学修士(ロンドン大学)

船見侑生[フナミユミ]
東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。MBA(ペンシルバニア大学)、翻訳家

長坂陽子[ナガサカヨウコ]
東京都生まれ。日本女子大学人間社会学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月世界旅行したい

6
いまさら読む。おすすめ。2018/09/02

よく読む

4
とてもおもしろい自伝であった。読了に時間がかかった。素粒子物理理論を研究していた著者は、何年にも続くポスドク生活に辟易していた。そしてソフトウェア会社でプログラミングを学んたあと、自分を手招きしてくれたところへ向かった。ウォール街だった。ゴールドマン・サックスで著名なショールズとともに、物理や数学出身の同僚たちとモデルの探求をする様子はおもしろい。社内競争を煽るソロモンブラザーズの社風も印象的だった。数日かけてじっくり読み、感想がまだ文章にはならないが、余韻のある自伝だった。2018/04/15

ぽんちょ

2
★★2012/08/26

IS

1
ブラックショールズモデル、金利モデル、ローカルボラティリティモデルといった、金融工学における一連の流れを、筆者の実感を通して知ることができる。ただ、翻訳が分かりにくすぎて読むのにだいぶ時間がかかった。2022/08/28

k

1
物理学者の作者から見たアメリカの大学や企業の話などが面白かった。簡単に金融理論やモデルにも触れていた。 面白かった。2017/10/28

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