「見えない」巨大経済圏―システムDが世界を動かす

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  • サイズ B6判/ページ数 338p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492443934
  • NDC分類 332
  • Cコード C3033

出版社内容情報

規制も税金も逃れて急成長しているインフォーマル経済「システムD」。世界第2位のGDPに匹敵する巨大市場の実態に迫る。

世界が不況にあえぐ中、爆発的な急成長を遂げているインフォーマル経済。麻薬や売春、人身売買といった闇経済のことではなく、未登記で規制も税金も逃れている、一つひとつは小規模でも創意と工夫に富んだ、たくましい市民たちの経済活動を指す。

こうしたビジネスはシステムDと呼ばれ、世界の労働者の半数が従事しており、その経済規模はアメリカに次ぐ世界第2位に相当する。先進国も無視できない最後の成長市場だ。

システムDがこの20年間毎年成長しているのはなぜか? 世界的大企業がシステムDを重視するようになったのはなぜか? アフリカ、中国、ブラジルなどを舞台に、自由で企業家精神に満ちた市場を活写する。

「税なし、規制なし、国境なし」の究極の自由経済に密着する迫真ルポ。

第1章 がらくた市が世界を回す
第2章 システムDとは何か
第3章 DIYシティ
第4章 グローバル・ビジネスの裏ルート
第5章 偽造品という「文化」
第6章 密輸の架け橋――「友情の橋」
第7章 最底辺の業者たちが最高なわけ
第8章 むかしむかし、アメリカのある町で
第9章 効率主義への反逆
第10章 正直なペテン師
第11章 インフォーマルをフォーマルにするべきか?
第12章 誰でも自由に商売を!
謝辞
訳者あとがき

【著者紹介】
ロバート・ニューワース
ニューヨーク在住のジャーナリスト。経済、事件、司法、選挙などの調査報道で知られる。『ニューヨークタイムズ』、『ワシントンポスト』、『フォーチュン』、『フォーブス』、『ワイアード』などの紙誌に執筆。ニューヨーク市ライカースアイランド刑務所内の大学講座や、コロンビア大学大学院などで教鞭を執ったことも。著書にナイロビ、リオデジャネイロ、イスタンブール、ムンバイなどの都市を取材したShadow Cities: A Billion Squatters, a New Urban World(本邦未訳)がある。

内容説明

世界が不況にあえぐ中、爆発的な急成長を遂げているインフォーマル経済。麻薬や売春、人身売買といった闇経済のことではなく、未登記で規制も税金も逃れている、一つひとつは小規模でも創意と工夫に富んだ、たくましい市民たちの経済活動を指す。こうしたビジネスはシステムDと呼ばれ、世界の労働者の半数が従事しており、その経済規模はアメリカに次ぐ世界第2位に相当する。システムDがこの20年間毎年成長しているのはなぜか?世界的大企業がシステムDを重視するようになったのはなぜか?アフリカ、中国、ブラジルなどを舞台に、自由で企業家精神に満ちた市場を活写する。

目次

がらくた市が世界を回す
システムDとは何か
DIYシティ
グローバル・ビジネスの裏ルート
偽造品という「文化」
密輸の架け橋―「友情の橋」
最底辺の業者たちが最高なわけ
むかしむかし、アメリカのある町で
効率主義への反逆
正直なペテン師
インフォーマルをフォーマルにするべきか?
誰でも自由に商売を

著者等紹介

ニューワース,ロバート[ニューワース,ロバート] [Neuwirth,Robert]
ニューヨーク在住のジャーナリスト。経済、事件、司法、選挙などの調査報道で知られる。『ニューヨークタイムズ』、『ワシントンポスト』、『フォーチュン』『フォーブス』、『ワイアード』などの紙誌に執筆。ニューヨーク市ライカースアイランド刑務所内の大学講座や、コロンビア大学大学院などで教鞭を執ったこともある

伊藤真[イトウマコト]
ノンフィクションを中心に翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

T-hiro

2
原題"Stealth of Nations;The Global Rise of the Informal Economy"雇われで無い音楽屋とかが、映画観賞料も経費とほざけるなら、サラリーマンのビジネス書購入費の方が、よっぽど経費だと思う。2,30万/年は使ってるしな…。閑話休題、本書は、ブラジルのサンパウロ、パラグアイのシウダ・デル・エステ、ナイジェリアのラゴス、中国の広州などで、ストリートマーケットの住人達に関わって取材した内容のルポである。2017/08/27

HIRO

1
システムD。本書では闇市の市場のこと。日本にいるだけでは、見えない、感じることが出来ない市場が世界にはまだまだあるんですね。2015/04/07

ルヴナン

1
システムDとは著者の造語、公的機関に依って規制されない流通ネットワークを指す。商人の意欲と活力で自己組織されたシステムDが、アンダーグラウンドで深く広く根を張る様をルポタージュする。興味深いが取材はかなり偏っており、著者のアナキズム哲学に適う面のみが描かれる。市場に並ぶ商品の真贋、盗品の疑い、政府に管轄されない市場がその実組織犯罪に支配されている点に関しては目を背ける。もう一つ、本書には麻薬は一切登場しない。物流の相当量が、恐らくは麻薬の『ついで』に運ばれている。正体見えたり[SYSTEM Drug]。2014/05/17

石臼

1
非公式で非効率な市場が世界には多く存在する。しかもその規模は公式に把握されている経済活動に匹敵する。猥雑で非効率だし、税金も納めていないし、著作権もあったものではない市場だ。しかし、非効率だからこそ、多くの雇用を創出している。海賊版だからこそ低所得者にも利用可能になっている。強硬に撲滅を目指せば貧困がより大きくなるだろう。なんとか軟着陸させないといけない問題だ。2013/11/13

Yoshiki Ehara

1
早朝のサンパウロのマーケットから始まり、ナイジェリアのラゴス、中国の広州など世界中を巡る。ただし、本書で描き出すのは、決して数字には出てこないグローバルな世界の裏側。道端の物売りや露天商、密輸商人、違法コピーのCDやDVDの屋台からゴミを拾って歩く少年。彼らは規制にも徴税の網にもかからずに国際貿易の一端を担い、グローバル経済を動かす原動力の一つとなっている。本書では、この見えない経済圏を「システムD」と呼んで彼らのグローバルな経済活動を描き、分断された2つの不完全な世界の歪みを修正する道筋を模索する。2013/05/16

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