医療現場の行動経済学―すれ違う医者と患者

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医療現場の行動経済学―すれ違う医者と患者

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  • サイズ B6判/ページ数 292p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784492315071
  • NDC分類 490.14
  • Cコード C3033

出版社内容情報

医療現場での「決められない」「先延ばし」はなぜ起こってしまうのか? 行動経済学を用いて理論的背景とその解決策を示す。医者「なぜ患者さんは治療方針を決められないのか」
患者「なぜお医者さんは不安な気持ちをわかってくれないのか」
人間心理のクセがわかれば、溝は埋められる!

「ここまでやって来たのだから続けたい」
「まだ大丈夫だからこのままでいい」
「『がんが消えた』という広告があった」
「本人は延命治療を拒否しているが、家族としては延命治療をしてほしい」
「一度始めた人工呼吸管理はやめられない」
といった診療現場での会話例から、行動経済学的に患者とその家族、医療者の意思決定を分析。
医者と患者双方がよりよい意思決定をするうえで役立つ一冊!
シェアード・ディシジョン・メーキングに欠かせない必読の書。

「行動経済学では、人間の意思決定には、合理的な意思決定から系統的に逸脱する傾向、すなわちバイアスが存在すると想定している。そのため、同じ情報であっても、その表現の仕方次第で私たちの意思決定が違ってくることが知られている。医療者がそうした患者の意思決定のバイアスを知っていたならば、患者により合理的な意思決定をうまくさせることができるようになる。また、医療者自身にも様々な意思決定におけるバイアスがある。そうしたバイアスから逃れて、できるだけ合理的な意思決定ができるようにしたい。患者も行動経済学を知ることで、自分自身でよりよい意思決定ができるようになるだろう。」――「はじめに」より

【主要目次】
第1部 医療行動経済学とは
 第1章 診療現場での会話
 第2章 行動経済学の枠組み
 第3章 医療行動経済学の現状
第2部 患者と家族の意思決定
 第4章 どうすればがん治療で適切な意思決定支援ができるのか
 第5章 どうすればがん検診の受診率を上げられるのか
 第6章 なぜ子宮頸がんの予防行動が進まないのか
 第7章 どうすれば遺族の後悔を減らせるのか
 第8章 どうすれば高齢患者に適切な意思決定支援ができるのか
 第9章 臓器提供の意思をどう示すか
第3部 医療者の意思決定
 第10章 なぜ一度始めた人工呼吸管理はやめられないのか
 第11章 なぜ急性期の意思決定は難しいのか
 第12章 なぜ医師の診療パターンに違いがあるのか
 第13章 他人を思いやる人ほど看護師に向いているのか

大竹 文雄[オオタケ フミオ]
著・文・その他/編集

平井 啓[ヒライ ケイ]
著・文・その他/編集

内容説明

「ここまでやって来たのだから続けたい」「まだ大丈夫だからこのままでいい」「『がんが消えた』という広告があった」といった診察室での会話例から、行動経済学的に患者とその家族、医療者の意思決定を分析。医者と患者双方がよりよい意思決定をするうえで役立つ一冊!

目次

第1部 医療行動経済学とは(診療現場での会話;行動経済学の枠組み;医療行動経済学の現状)
第2部 患者と家族の意思決定(どうすればがん治療で適切な意思決定支援ができるのか;どうすればがん検診の受診率を上げられるのか;なぜ子宮頚がんの予防行動が進まないのか ほか)
第3部 医療者の意思決定(なぜ一度始めた人工呼吸管理はやめられないのか―倫理は感情で動いている;なぜ急性期の意思決定は難しいのか;なぜ医師の診療パターンに違いがあるのか ほか)

著者等紹介

大竹文雄[オオタケフミオ]
1961年京都府生まれ。1983年京都大学経済学部卒業、1985年大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。1985年大阪大学経済学部助手、同社会経済研究所教授などを経て、2018年より大阪大学大学院経済学研究科教授。博士(経済学)。専門は労働経済学、行動経済学。2005年日経・経済図書文化賞、2005年サントリー学芸賞、2006年エコノミスト賞(『日本の不平等』日本経済新聞社)受賞。2006年日本経済学会・石川賞、2008年日本学士院賞受賞

平井啓[ヒライケイ]
1972年山口県生まれ。1997年大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了。1997年大阪大学人間科学部助手、同大型教育研究プロジェクト支援室・未来戦略機構・経営企画オフィス准教授を経て、2018年より大阪大学大学院人間科学研究科准教授。博士(人間科学)。2010年より市立岸和田市民病院指導健康心理士。専門は、健康・医療心理学、行動医学、サイコオンコロジー、行動経済学。2007年日本サイコオンコロジー学会奨励賞、2013年日本健康心理学会実践活動奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mukimi

108
思考の癖には全て名前があった。現在バイアス(将来のことのように合理的に現在を捉えられず先延ばしにする)、参照点(判断の基準となるアンカー)、利用可能性ヒューリスティック(口コミや稀な経験から全体をざっくり捉え直観的に素早く判断を導き出するときのバイアス)、フレーミング(同意書の細分化で説明と思考に枠を作る)など、実戦に即していて他の行動経済学の著書よりも分かりやすかった。医療者の落胆、怒り、諦めは患者の幸福にはならないとの記述は心に迫った。感情に流されずプロフェッショナルとして働くために必要な知恵の宝庫。2023/05/04

こばまり

64
本嫌いを自認する知り合いの医師が絶賛していたので手に取る。情報の非対称性を有する医療において永遠のテーマであると思う。複数の著者による共著である為、同じ理論や概念の説明が繰り返される箇所もあったが、門外漢の私にはちょうどよい畳み掛け具合だった。2019/11/14

アキ

47
フレーミング効果やバイアスにより治療の意思決定に影響を及ぼす行動経済学を医療現場で具体的に紐解く。特に他人を思いやることが資質のひとつといわれる看護師がむしろその傾向があるほどバーンアウトしやすいという指摘や時間がない急性期の意思決定において医療者側はパターナリズムになりやすくリバタリアン・パターナリズムになっていないということは意識するだけで変わってきそう。とても実践的な行動経済学。医療には面接技術だけでなく心理学、倫理学、行動経済学・言語学も今後導入されるべき。これらの知見は医療者側にとても重要である2018/12/28

shikashika555

41
4章の意思決定支援についてが一番興味深く読めた。 医師患者間の言葉のやり取りを横で聴きながら、夥しい情報の不均衡をお互いが認識していないまま話が進んでいってしまうのを、ハラハラしながら見守る時が結構頻繁にあった。 お互いの「わからんちん」を心の中で責めながらますます意思の疎通が取れなくなっていく。 うまく介入できないことのもどかしさを感じていた。 行動経済学的な理解より先に、医療者の業務量の多さから改善した方が ICについての改善は図れるようにも思うけれど。 13章については「そーだよねー」の一言😣2020/08/25

たまご

35
行動経済学からみた,医療現場の患者・患者家族と医療従事者のすれ違いの理由が考察されています.医療現場だけではなくて,日常生活,一般社会でも同じことですね.百万年単位の進化の過程で獲得されてきた,より早く上手に行動するためのバイアスが,現代の社会ではむしろ邪魔になってしまう.だからこそのストレス社会なのかー.命のかかる現場で限定された状況で瞬時により良い判断を求められる,そりゃあ,めちゃめちゃストレスフルだし,後悔も満載になりますよね….その時を予想して,事前に考えることが大事…でも先延ばしバイアスがーっ2019/01/26

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