出版社内容情報
檜山良昭ら実力派作家6人が、昭和史の転回点の真相を石原莞爾、松岡洋右などのキーパーソンを通じて解き明かす。自虐史観から脱却しタブーを破って語られる真実。
内容説明
“自虐史観”“居直り史観”を共に排す。満州事変から戦後の復興まで、日本人が振り回され続けた歴史の真実を、タブーを破り六人の実力派作家が掘り起こす。
目次
序章 日本人を振り回した六人―歴史が転回するとき
第1章 満蒙に理想は実現せず―世界最終戦論と石原莞爾
第2章 “綱渡り外交”が遺したもの―三国同盟と松岡洋右
第3章 戻せなかった歴史の歯車―太平洋開戦と東条英機
第4章 「米内を斬れ」に込められた思い―戦争終結と阿南惟幾
第5章 「日本人はまだ十二歳の段階である」―東京裁判とマッカーサー
第6章 戦後最強にして最悪の総理大臣―戦後日本と吉田茂
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
May
3
負けるとわかっていたはず(勝つと思っていた者もいただろうが)の対米英戦を、当時最高の頭脳を持つ面々がいかにして決断したのか。組織の中での個人の立ち位置という面から興味があり、本書のごとき個人を取り上げた作品は楽しい。6人の方が6人を取り上げて書いており、それぞれに興味深いのはもちろんだが、共通して登場するようなわき役級の人達に対する著者6名の評価も、それぞれの立場もあってか、真逆と言っても過言ではないほどに違い、面白い。人間たるもの、多様で多面的なのだ。様々に調べ(読み)、自分なりに解釈するほかない。2018/05/20
だーよし
0
今から20年前に出版された本。半藤一利の「日本のいちばん長い日」が再度映画化され、戦後70年となる2015年8月8日に公開された。この映画で役所広司が演じた阿南惟幾陸軍大臣の人物像が魅力的だったのでこの本に興味を持ちました。この本では、6人の男たち(石原莞爾、松岡洋右、東条英機、阿南惟幾、マッカーサー、吉田茂)を通してみる昭和史という形態をとっているが、この本を読んで新たに「梅津美治郎陸軍大将」という人物に惹かれました。両名(阿南、梅津)とも、模範にしたい人物です。2016/07/10