内容説明
ビジネスに欠かせない確率過程の基礎知識と、ファイナンス理論への応用についてのわかりやすくて役に立つ入門書。確率を学んでいない読者も視野に入れ、基本的な確率分布は、実感できるよう正確なグラフで説明。ランダム・ウォークとブラウン運動、中心極限定理から伊藤の公式、ブラック‐ショールズ方程式まで、ていねいに、きちんと解説している。
目次
第1章 確率の基本
第2章 確率変数と確率分布
第3章 いろいろな確率分布
第4章 多次元確率変数
第5章 独立確率変数とその応用
第6章 ランダム・ウォーク
第7章 極限定理の基礎
第8章 ブラウン運動
第9章 確率積分と伊藤の公式
第10章 ファイナンス数理への応用
著者等紹介
松原望[マツバラノゾム]
1942年東京に生まれる。1966年東京大学教養学部基礎科学科卒業。文部省統計数理研究所、スタンフォード大学大学院博士課程(統計学専攻)、筑波大学社会工学系助教授、エール大学政治学部フルブライト客員研究員、東京大学教養学部社会科学科教授、同大学院総合文化研究科教授。現在、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授。Ph.D(スタンフォード大学)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Józef Klemens Piłsudski
2
かなり噛み砕いており直感的に訴えるものだった。また半分くらいは確率論の基礎知識(確率の定義、期待値、モーメント母関数とか)の解説なので高度な知識は必要とされず「入門」に偽りはない。後半のギルサノフ定理あたりで直感的なイメージが追いつかなくなってきたが(蛇足だが指数部が冗長なときはexp(・)を使ってほしかった) 、より高度な専門書への橋渡しとしては優良と思う。2012/11/04
MrO
1
適度な難易度で、読みやすい。何かに挫折したあとの一冊には最適。2021/03/07
multiplus
1
すこし仕事で使うので読んだけど、無駄なくピンポイントで最低限のことが抑えてあってよかった。2016/08/06
Empirestar
1
確率過程のエッセンスがちりばめられている。マルチンゲールやliminf, limsupなどの概念が平易に書かれており、確率過程論の入門書としては最適。後半はブラック・ショールズ式の導出、ギルサノフの定理と無裁定の関係などがわかりやすく書かれている。2009/02/18
烟々羅
0
【購入記録】2014-04-19 古書店あかつき書房(神戸三宮センター街) 兵庫の図書館、郷土資料のコーナでみて、手許に置きたいと思った本が「たぶん、この書店なら郷土研究の本など多いからあるのではないかな」と赴き、望外に数学の本を二冊購入した。 こちらは応用系。 三ヶ月ほど前に「戦略課長」という本にさわりだけ紹介されていて、ロジックの詳細をしりたいと思っていた「ランダムウォーク」や「ファイナンス数理」の本をやっとみつけたように思う