内容説明
ルフトハンザ航空3216便がテロリストにハイジャックされた。人質奪還のためにヒースロー空港に待機するSAS隊員フィンの胸中をよぎる疑い―リーダーは彼女だ。いや、それはありえない。彼女はもう死んでいるんだ。しかし―。1994年冬、内戦に揺れるボスニアで、ひとりの女とSAS隊員を結んだ運命の交錯。それが十か月後、ヨーロッパの空に新たな戦いの火蓋を切る!重厚な筆致で物語る感動の冒険小説巨編、ここに登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アーノルド
3
著者初読 2ヶ月前よりもっと以前に読了していたら、過去の史実として受け入れていたと思います ですが、この時期に読むと、東欧の現状に直結してしまう その為か、ニュースで目にする戦場の悍ましさがリアルに伝わってくる 映画化されるとして、最もカーラ役に相応しい女優は誰だろう?…などと、痛ましい現実から目を逸らしフィクション感を被せながら上巻読了 海外小説の翻訳に不慣れの為、足踏みする箇所多々あり 下巻制覇も時間を要するだろう 終戦…と言いたいですが、読了の頃には休戦…若しくは停戦していることを切に願う 2022/04/16
いぬすけ
1
初版2000年に発行。15年前かー!コマ切れのように次々と視点が変わるんだけど、読みにくさよりもスピード感がある。話の面白さは当たり前のようにクリア。ハードな設定でありながら、女性がメインになっていて、すごく面白かった!2015/07/16
さすらいロッカー
0
ハイジャックされたルフトハンザ3216便。対応に向かった特殊部隊員のフィンは、ボスニアで運命的に交錯した一人の女を回想するのだった。紛争で全てを失ったカーラが人生を賭けて巻き起こそうとするゲームとは⁈絶版なのが勿体無いくらいよく出来てます‼️2017/03/31
藍兒堂
0
★★★★
tegi
0
さほど異常な文体でもないのにひどく早いリーディングを読者に強いる語り口に惚れた。ドライ、ドライ、ドライ、そしてウェット!と、効果的に泣きどころ/熱血どころを仕込んでくる。前半200ページ、サラエボ編はみごとに泣かされました。2012/09/21