出版社内容情報
【ヒューゴー賞候補作】突如現われた異星からの探査機群。人類は存亡を賭け、特異な能力者達を宇宙に送り出す。テッド・チャン推薦、「意識」の価値を問う本格ハードSF!
内容説明
突如地球を包囲した65536個の流星の正体は、異星からの探査機だった。調査のため出発した宇宙船に乗り組むのは、吸血鬼、四重人格の言語学者、感覚器官を機械化した生物学者、平和主義者の軍人、そして脳の半分を失った男。彼らは人類の最終局面を目撃する―。ヒューゴー賞・キャンベル記念賞・ローカス賞など5賞の候補となった、現代ハードSFの鬼才が放つ黙示録的傑作!
著者等紹介
嶋田洋一[シマダヨウイチ]
1956年生まれ。静岡大学人文学部卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
29
吸血鬼を登場させたことで、折角の特殊な異能を持った主人公の存在が薄められている>・<吸血鬼の存在が、特殊な環境に置かれた主人公たちの立場を際立たせている。さて貴方はこの物語に触れた時どう感じるのだろうか?いづれにしても物語の後半で決着するのだろう。2013/12/06
miroku
27
『禁断の惑星』『ソラリス』『2001年宇宙の旅』etc.、正統SFの系譜に連なる作品か・・・。まだ全貌は見えず。ただ未知なるのもを想像・創造する試みに心躍る作品なのは確か。2014/12/21
34
22
意識や生命についての思弁を展開しているハードなSFということで読んでみた。上巻の段階ではなんと言っていいのかわからない「あちら陣営」(とでも言おうか)と接触する場面は、一種のチューリングテストとして設定されている。ファーストコンタクトものの王道のようにも見えるんだけど、「こちら陣営」にヴァンパイアがいたり、主人公が「リアル中国の部屋」として設定されていたり、色々と忙しい小説だ。一言で言うなら「ヴァンパイア萌え」ということになるんだけど。2017/05/18
JACK
21
○ ある日突然、地球を包囲した65536個の流星は異星からの探査機だった。しかし、それらは人類に何もメッセージを送って来ない。人類は探査機を送ってきた本体を調査するため宇宙船〈テーセウス〉を送り出す。その船には吸血鬼、四重人格を持つ言語学者、感覚器官を機械化した生物学者、平和主義の軍人、脳の半分を失った客観視の男が乗っていた…。過酷で長い期間の宇宙飛行には不老不死の吸血鬼は有効だろう。SFとファンタジーの合わせ技がどう効いてくるのか。全世界7冠制覇の作品。上巻は前哨戦という印象。下巻が楽しみです。2019/07/09
かわうそ
21
ここまでのところ面白いかと問われる微妙だけどそうなりそうな雰囲気は漂っている。引き続き下巻へ。2015/08/29