内容説明
塩の霧で立ち枯れした木々と、狂暴化した動植物に囲まれた地、キヌーヌ。創造主パナードの手で最強の異形へと変えられ、殺人を強制されていた青年・金目は、彼を騎士と呼び慕う少女シエラと出会ったことで自我を取り戻す。主への復讐のため、異形のものたちに戦いを挑む金目。しかしシエラに内在する、進化に繋がる世界の秘密が、二人を想像もし得ない運命に導こうとしていた。
著者等紹介
菅浩江[スガヒロエ]
1963年京都市生まれ。81年「ブルー・フライト」でデビュー。91年、92年『メルサスの少年』、「そばかすのフィギュア」で第23回、24回星雲賞を連続受賞。2000年『永遠の森』で第54回日本推理作家協会賞、第32回星雲賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ランプフィッシュ
17
可愛らしい女の子がゲテモノ喰いだったことと血の中にいる微生物が生物を支配しているというところは斬新だった。ストーリーは別に面白いとは思わなかった。2024/03/19
miroku
15
人と自然と魔物と・・・。真直ぐなファンタジー。菅さんらしい繊細さと優しさに満ちた物語。2013/08/16
あづさ/kyoka
7
SFかと思いきやファンタジー。この作者としては珍しい作風かも。情景の描写が丁寧で絵本を見ているような気持ちで読めます。対して戦闘シーンはちょっと読み難いかも。2021/10/03
にく
5
タイトルもあらすじもまるでファンタジーだけど、SFなんだよねぇ?と半信半疑で読んだら、ファンタジーでしかなかった…。けれど、解説に「抽象的な進化を扱っている」とあって、ああ、「SF小説」だったなぁと腑に落ちた。王道ファンタジーのような、お伽話のような雰囲気が読みやすいか読みにくいか、分かれそう。2018/04/16
いつみ
5
20年以上前のファンタジー。時代からするとこれがベースかと思えるほど、ナウシカやひかわさんのあれこれやらが頭に浮かんだよ。でも初っ端のシエラに傾く金目が唐突過ぎた気も。擦れた今でなく純粋な子供の頃に読みたかったなあ(笑)2015/09/14