創元SF文庫
時間封鎖〈下〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 364p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488706043
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

界面を作った存在を、人類は仮定体(仮定上での知性体)と名づけたが、正体は知れない。だが確かなのは―1億倍の速度で時間の流れる宇宙で太陽は巨星化し、数十年で地球は太陽面に飲み込まれてしまうこと。人類は策を講じた。界面を突破してロケットで人間を火星へ送り、1億倍の速度でテラフォーミングして、地球を救うための文明を育てるのだ。迫りくる最後の日を回避できるか。ゼロ年代最高の本格SF。ヒューゴー賞受賞巨編。

著者等紹介

ウィルスン,ロバート・チャールズ[ウィルスン,ロバートチャールズ][Wilson,Robert Charles]
『時間封鎖』で、ヒューゴー賞受賞

茂木健[モギタケシ]
1959年生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

63
上巻を読んでからも下巻を読み進めましたが、ハードSFにしてはあまりくどくどしい理論的な説明の部分は少なくわかりやすく読めました。次への希望があるような終わり方でした。「無限記憶」と「連環宇宙」につながる小説なのですね。私は先にこの2冊は読んでしまいました。再読しようという気になりました。2015/07/11

GaGa

55
いやあ~堪能させていただきました。SF小説というものはやはり読み続けていかないといかんなとつくづく思わせる傑作。ある意味、宇宙デブリをばら撒き続けている人類も、仮定体と呼ばれる存在に今現在、他の地球外生物から呼ばれているのかもしれんな、などとふと思った。ただ小説に描かれた仮定体の想定した目的とは全く異なる幼稚な意味で。語りが一人称なのもいい。主人公とダイアンの関係もある意味時間封鎖だったのかも。続編出てるのか…本書の完成度が高いので少し読むのが怖いな(笑・でも読む)2011/02/15

chiseiok

45
下巻になって捗るかと思ってたら…。狭くて深い人間関係(登場人物一覧が無いけれど全く不要)での繊細な心理劇である事は上巻と同様で、緻密すぎて斜め読みが許されない。で、つまらなかったかと言えば真逆だ!並のハードSFであればこれだけ派手で厳つい道具立てをしたらビュンビュン爆速展開(それも好きw)させたくなりそうなものだが、"スピン"が晴れて以降も重心の低い重厚な成り行き、"仮定体"の正体にも唸った。そして、結末でこの大作が三部作の壮大なエピソードである事を改めて実感、これ止められません!捗らないけど(^^;)。2020/05/08

とも

44
★★★★外部の時間より流れが1億分の1のスピードになるという突拍子もない構想は、あたかも現世代の人類が神の時間を得たとも、宇宙時間を疑似体験出来ていると見ることもできる。それは、スピンが何十年ぶりかに外れ本来の星や太陽が見えたとき、星は以前の配置と全く異なり、太陽は終局を向かえ その色も変わり 膨張してシーンは圧巻で、作家の壮大なる時間の流れを表したかったんだと気づく。ただし、読みづらさは上巻から変わらずで、その点がもったいないと思うばかり。2017/12/02

星落秋風五丈原

38
危機に陥った時に、人間が救いを求めるもの「理性=科学」「感情=宗教」を対照的な姉弟に仮託し、その狭間で揺れるタイラーが人間の象徴のようだ。政治家の暗躍、火星人の出現、謎の病出現による世情不安など、次から次へと事件が起きて。読み始めたら止まらない。どんな時でも人の善意を信じて、希望を胸に前進する。理想とする生き方は、現代だろうと近未来だろうと変わらない。本作は3部作の1番目だそうで、続きが読みたくなった。2008/12/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/580673
  • ご注意事項