創元推理文庫<br> 自由軌道

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創元推理文庫
自由軌道

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  • サイズ 文庫判/ページ数 436p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784488698027
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

詩歌

30
他人の都合で遺伝子を操作され生まれ、社会に出れば迫害確定。その上スポイルされて育ち、基本的に奴隷なので人に逆らえない。だが探究心を失わず新しい一歩に踏み出せる。そういう身の上は彼らだけではないけれど、教育者の情熱、読書のめまいと科学の喜びはこの初読の面白味だった。この世界の人々のミュータント嫌悪の根底は、いずれ描かれるのだろうか。彼らの未来に幸多からんことを。2015/10/24

ノベツ

15
クァディーたちの暮らしぶりと、大脱出、2本の柱を軸に語られるが、両方素晴らしい。特に大脱出が凄い。1000人も居るのに、企業に切り捨てられたので、逃げても補給はない。そもそも誰も助けてくれないので行く先が無い。どこにどう逃げるのか。どうしろというのか、という閉塞感からでる凄まじいアイデア。もうそれしか無いとはいえ、よく思いついたな、と感心しきり。自分なら速攻で諦めてしまうなぁ。長文感想⬇ https://note.com/nobetsu/n/n6a36b9748900 2020/10/06

本の蟲

11
<クァディ―>。無重力環境下での労働のために、遺伝子工学で造られた新人類。宇宙空間に適応した代謝、足の代わりにもう一対の腕がある子供たち。ベテラン宇宙溶接工の主人公、レオは彼らの教官としてクァディ―1000人が暮らす研究衛星に派遣され、仕事を教えていた。しかし他星系において新技術「人工重力装置」が発表されたことにより事態は一変。実験の中止、それに伴い全クァディ―も「備品」として廃棄されることに。彼らを救うため、レオは行動を起こすが、予想できなかった問題は次々起こり…。『ヴォルコシガン・サガ』と同一世界(続2020/09/14

鐵太郎

11
主人公は技術者、レオ・グラフ。惑星ロデオに到着して、軌道を巡る人口居住衛星(オービタル・ハビタット)に到着した彼を迎えたのは、新しいテクノロジーの成果である「クァディー」。「クァディー」とは、両手があり、そして下半身にもまた両手がある、遺伝子改造人類。ゼロGで生活するために創造された「新人類」、いや「実験動物」でした。彼らの数は約千人。彼らの未来が、レオに託されます。2005/05/14

スターライト

8
ハードSFと冒険SFをほどよくミックスし、上質なエンタテインメントに仕上げた佳作。科学的な整合性は、実を言うとよく理解できなかったのだが(苦笑)、いくつもの技術的な障害を手に汗握る展開でクリアする手際は見事。オリエント側の動きもまぜればさらに緊迫感が盛り上がったかもしれないが、そうすればストーリーが散漫になる恐れもあったし、これはこれでいいのかも。本書の続篇があるのかどうか知らないが、レオとクァディーたちのその後の物語も読みたいかも。 2014/07/18

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