内容説明
人類は土星の衛星タイタンで驚くべき異種属と接触した。彼らは意識を持ち自己増殖する機械生命で、地球の中世西欧社会そっくりの暮らしを営んでいたのだ。人類との接触で新たな道を歩み始めた機械人間たちだったが…大きな謎が残されていた。彼らの創造主とは何者なのか?コンタクトの立役者、無敵のインチキ心霊術師ザンベンドルフが再び立ち上がる!『造物主の掟』待望の続編。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SINKEN
9
【総評】★★★★★【感想】造物主の掟の続編。今回は、遥か昔にタロイド達を送り出した別の恒星系の異種知的生命たちが絡んだお話。前作のプロローグで既にその知的生命たちが悲運を遂げたところは語られているのに、どうやってこの内容に登場させるのか興味深かったが、さすがはホーガン、キッチリと科学技術に裏打ちされた仕掛けで楽しませてくれました。元々続編を考えていなかったとの事なのでかなり苦心したと思うけど、しっかり辻褄合わせたうえでエンターテイメント性も損なわず、前作に劣らず非常にいい出来だと思いました。2019/11/30
ちゆきち
8
面白かったです。ロボットも、宇宙人(鳥)も、コンピューターでさえそれぞれきちんと個性があって丁寧に書かれていると思いました。あまりにテンポがよく、愉快なので、手塚治虫の漫画を読んでるみたいな気分になりました。2015/12/10
α0350α
4
今回もザンベンドルフが良かったです。特にジニアスを手懐けるところが良すぎますね。ボリジャンが現れてからの面白さは期待通りでした。2021/11/08
roughfractus02
4
原題はThe Immortality Option。本書は物語を喜劇化する役をペテン師からAIに替える。人類とタロイドの二人称関係に後者の造物主で猜疑心の強いボリジャンが加わり、平和が乱される時、喜劇は痛快な笑いをセットする。科学は、脳の誤謬認知を三人称の他者に見出す報酬として笑いをヒトに与えるという。二人称関係から外れる者は、感情移入不能なモノとされ排除可能になるのだ。ボリジャンをバグと見なしデバッグするのは自ら作ったAI「ジニアス」である。こうして喜劇は被造物に造物主を退場させるオプションを行使する。2018/09/22
hibimoriSitaro
4
ReaderStoreで再読。前巻から間があいての続篇(解説に詳しい)。正篇で地球側主人公ザ氏に好感を持てたか否かで評価が割れそうだ。おれはこっちのほうが痛快でいいな。もちろん「造物主」がガニメアンと違った形で登場する。2016/11/22