創元推理文庫
巨人たちの星

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  • サイズ 文庫判/ページ数 469p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488663032
  • NDC分類 933

出版社内容情報

冥王星の彼方から届く〈巨人たちの星〉のガニメアンからの通信は、地球人の言葉で、データ伝送コードで送られてきている。ということは、この地球がどこからか監視されているに違いない……それも、もうかなり以前から!! 前2作で提示された謎のすべてが見事に解き明かされる。《巨人たちの星》シリーズ第3部。訳者あとがき=池央耿

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

127
『巨人たちの星』シリーズ第3作。現代のガニメアンとの接触で浮上した人類の監視者・暗躍者ジェヴレン人。反権力思想がより色濃く出た結果、二元論的勧善懲悪で押し通した作風。登場人物が多く、政治・外交・格差問題も絡んで貿易摩擦が世間を賑わせた執筆時の世情が重なる。テクノロジーに依存した悪玉を追い込む展開はドッキリでも見ているような安っぽさ。人工ブラックホールや知覚伝送装置といった何でもありな設定は物語を陳腐なものにしかねる。ガルースが地球人気質に染まるのも通俗的。知的興奮や驚きは減ったがまとめ上げる設計力は非凡。2022/08/08

かえで

95
「星を継ぐもの」3部作のラストを飾る作品。遂にガニメアンたちの星が登場。前2作が比較的静かな雰囲気で物語が進んだのに対し、今回は種族の違う異星人の摩擦が描かれており、エンターテイメント色も濃い。前2作で朧気解決だった謎もしっかりと明かされている。3作読んで感じたのはホーガンという人の人類や科学に対する楽観的な考え方。「地球人はきっと大丈夫さ」という、その希望を持った作風に心打たれた。この作品の最後の一文のためにこの3部作はあると思う。是非「星を継ぐもの」「ガニメデの優しい巨人」と合わせて読んで欲しい。2015/08/11

ヘビメタおやじ

92
前二作をベースに、物語はより壮大になっています。最後に全ての謎が解き明かされるのですが、それまでの過程が人類対ジェヴレンの仮想戦争というかたちなので、謎解きのハラハラは前二作ほどではありませんでした。宇宙戦争というスケールの大きさのため、具体的なイメージをもつのが難しいところもありました。例えば、ジェヴレンの社会や生活の様子などが描かれていないので、同じ人類であるランビアンにピンときませんでした。それでも、素晴らしい構想と想像力が紡ぎ出した、とてつもない作品であるのは間違いありません。無限ループの謎…。2017/03/05

サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

92
「星を継ぐもの」から続く3部作の〆。面白かったし、過去の伏線を上手く取りまとめているけど、やはり続き物の宿命ですね。段々インパクトに欠けてくる。最後は無難にまとめましたねって感じ。駄作ではないけど、最初が素晴らしかっただけに、ちょっと残念。★★★+

ジュール リブレ

88
日々の仕事は思い切り目の前の雑務に追われたのに、今月読んだこのシリーズは想像以上の宇宙への広がりを連れてきてくれました。コロナ禍の通勤電車、たまに在宅、昼休み、寝る前、そして朝の一瞬。久々に読書の楽しみ。次のページを捲る喜び。なんで今まで知らなかったのかなぁ。/2001年宇宙の旅をはるかに越える、でもなんか懐かしい感じのSFでした。アメリカとソ連(当時)の東西冷戦も、より大きな宇宙からしたら何ものでもない。ありえない世界を想像だけで描くSFの楽しさを満喫。メビウスの帯ですね。シリーズ三部作完結編らしい。2021/05/14

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