内容説明
古代火星の秘密を封じこめた“神秘の石”のひとつが略奪された。宇宙に7個あるこの石をすべて手に入れた者は、無限の力を得られるという(『太陽系七つの秘宝』)。テスト飛行中の新造宇宙船が一瞬のうちに盗まれるという奇怪な事件が頻発、ついにはフューチャーメンの愛機“コメット”までが同じ手口で盗まれる(『謎の宇宙船強奪団』)。興奮と緊迫の展開に息をのむシリーズ第3集。
著者等紹介
野田昌宏[ノダマサヒロ]
1933年福岡県生れ。学習院大学政治経済学部卒。主な著書に『SF英雄群像』『レモン月夜の宇宙船』《銀河乞食軍団》他多数。『「科学小説」神髄』で第16回日本SF大賞特別賞を受賞
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感想・レビュー
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Majnun
7
「秘宝」で語られるカーティスとウル・クォルンの因縁は、親族の仇は絶対とする火星文化との衝突で複雑化している。世界の争いには多かれ少なかれこのような要素があり、21世紀になった今もこれを克服していないことをこの古い時代に書かれたSFは喝破している。「宇宙船強奪」ではカジノ小惑星というアイディアを使って、条文至上主義という法治社会の限界を嗤う。やはりここでも人間の社会は進化しているようで滑稽なところは滑稽なまま残る傾向があることがわかる。政治家がSFを読んで自分のたちの能力不足を恥じる時代は来るのだろうか。2015/04/24
りょうけん
5
本キャプテン・フューチャーシリーズ、もちろんスペース・オペラSFなのだけれども、多分に謎解き探偵小説的な要素も持っている。 敵の怪人物は必ずその正体が別名の登場人物である数人の候補者の中から絞られていくのである。 すなわち様々な状況証拠からサイモンとガーファンクル,ぢゃなかったサイモンとカーティスの二人が「うーむうーむ」と推理して問題解決していくのだw。すまぬすまぬ。2018/04/07
8番らーめんR
2
再読。太陽系憲章の適用外のギャンブル小惑星。「フェッセンデンの宇宙」よろしく極微宇宙で格闘するキャプテンとクォルン。宇宙のサルガッソからの脱出。加速装置が作動した時の描写。宇宙船太陽系一周レースに手に汗握る。機械人間の集団。などなど自由奔放すぎるイマジネーションの数々が痛快。これが真珠湾攻撃と同じ年に書かれたという事実に今更だが嘆息するしかない。2017/08/27
siopop
2
ペットでは先行されていたオットーにここでやっとお似合いなペットが加わりました。 変身モグラのオグー、これで金属を何でも食べてしまうグラッグのイイクに対抗出来る? キャプテン・フューチャーシリーズの楽しみの1つはやっぱり、グラッグとオットーの掛け合い漫才的な喧嘩にあると思うので、より一層の大喧嘩シーン?が読みたいです。 所でグラッグって人口皮膚を付けただけで人間で通るの?なんとも無理あり過ぎな気がします。2014/10/23
やぶやぶ
1
★3