創元推理文庫<br> アーサー王宮廷のヤンキー

創元推理文庫
アーサー王宮廷のヤンキー

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 562p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488525019
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nakanaka

79
読了までに随分とかかってしまいました。公私共に多忙だったこともあり、なかなかはかどらずに苦戦しましたが中盤からは話の面白さもあって順調に読み進められました。技師である現代人が1300年前のイングランドにタイムスリップし、現代の思想や知識、技術を駆使し生きていく話。面白かったです。「トム・ソーヤの冒険」のマーク・トウェインの作品ですがユーモアがある点は同じですが結構な風刺が効いています。宗教、王制、身分、経済等々について鋭く突いています。今の時代にも十分通用する考え方が多くとても勉強になりました。2017/01/12

kagetrasama-aoi(葵・橘)

20
1976年の初版本。十代後半で読了、今回再読しましたが翻訳の古さが気になって物語に入り込めずに読了。完訳版シリーズで新しく出版されているみたいなので、そちらを手に入れて読みたいです。マーク・トウェインがこのようなタイムスリップものを書いていたことに驚き(*^ ^*)、最後にビックリな展開です(o^∇^o)。2019/04/20

水生クレイモア

7
トム・ソーヤ以来のマーク・トゥエイン。コネチカット・ヤンキーがアーサー王物語の時代にタイムスリップする。コミカルな文体で、徐々に主人公がその世界を使いこなし作り替えてゆく様が描かれる。確かに異世界転生物のライトノベルのよう。2021/08/16

欣喜雀躍ちゃん

2
1889年。開高健の紹介からの興味と、現初期のSFへの興味で手にとった。マーク・トウェインというと毒のある少年作家くらいの印象だったのだが、あれは毒というよりはペシミズムの表明だったのかもしれない。胸のすくような冒険譚と見せかけて6世紀も19世紀も人間は愚かに過ぎると絶望している場面がちらほら。ただ5年もかけて執筆したそうで、エピソード毎にスタンスは若干変わっている。2012/02/02

madhatter

2
コネチカット出身のヤンキーが騎士道物語やキリスト教の欺瞞を暴いてゆく、その発想は面白い(私もランスロットやグィネヴィアは正直好きになれないので)。しかし、何だか彼があまりに万能過ぎるきらいがない訳でもない。また、旧弊な思想への対抗手段が、結局アメリカ的機械万能主義しかなかったのか…と読んでいたが、最後に彼が造り上げようとしたものは崩れてゆく。この展開に、それだけではないのだという、トウェインの考えが示されていたのだと思いたい。それとも、どこであろうと理想も救いも実現しないという、彼のペシミズムなのか。2010/08/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1589
  • ご注意事項