創元推理文庫<br> ルピナス探偵団の当惑

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創元推理文庫
ルピナス探偵団の当惑

  • 津原 泰水【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 東京創元社(2007/06発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488469016
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

私立ルピナス学園高等部に通う吾魚彩子は、あるときうっかり密室の謎を解いたばかりに、刑事の姉から殺人事件の推理を強要される。なぜ殺人者は犯行後冷えたピザを食べたのか?その後も飄々たる博識の少年・祀島らと、青薔薇のある雪の館の密室殺人、死んだ大女優の右手消失事件に遭遇する。不合理な謎が論理的解明を経て、鮮烈な幕切れをもたらす本格ミステリ三編を収録。

著者等紹介

津原泰水[ツハラヤスミ]
1964年広島県生まれ。89年より津原やすみ名義で少女小説を多数執筆。97年、現名義で『妖都』を発表、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

95
高校生に犯罪の捜査で探偵させるために、姉が警察官という設定はなかなかよく考えられていました。現実にはそれでも不可能でしょうが、そこは小説です。3編目のラストには驚きました。こういう手法があったんですね。2013/08/16

おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…

94
84/100点 私立ルピナス学園高等部に通う吾魚彩子と3人のクラスメイトが3つの難事件を解決するミステリー。思いのほか本格的な推理小説になっています。一話目が叙述形式のアリバイ崩し、二話目が雪の山荘の二重三重の密室殺人トリック、三話目が死体移動トリックと右手首切断の謎、というように本格マニアには垂涎もののテーマが目白押しの一冊です。この作品でも登場人物が全てユニークかつ魅力的で、彼らが繰り広げる会話や行動が面白く、重たくなりがちな物語をやんわりと和らげてくれています。ぜひ続編も読んでみようと思います。2017/12/06

mocha

91
花テーマ本8冊目。初出は94年講談社ティーンズハート文庫。ルピナス学園の少女3人組と博覧強記の祀島くんが、頼りない刑事を従えて事件を解明する。少女向けのコミカルでキャラの立った作品だが、内容は本格推理もの。「冷えたピザはいかが?」「ようこそ雪の館へ」「大女優の右手」どれもよく練られたトリックと思いがけない動機が隠されている。笑える会話もどこか品が良くて、懐かしの少女漫画みたいに楽しめた。2019/03/25

ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう

91
私立ルピナス学園高等部に通う、直観力に優れた彩子、度胸と想像力に長けたキリエ、可愛いがそれ以外特徴のないお嬢様摩耶、彩子が憧れる、知識豊富で怜悧な祠島龍彦、彩子の姉、傍若無人な巡査の不二子に、その上司の庚午。彼らが挑むのは、不完全な密室、雪に閉ざされた山荘、演劇の舞台上などで起きる事件。直感でパズルを組み立てる彩子や、頭の回転が早く奇抜な推理を披露する龍彦。摩耶のとぼけた推理や、キリエの想像力逞しい無茶な推理。どれも読んでいて楽しめた。2016/06/12

のんき

88
ルピナス学園に通う少年少女が、謎を解きます。彩子の姉不二子や、彩子の友だちのキリエの迷推理や、妄想が笑わせてくれます。高校生の会話も面白かったです。推理小説だけど、ドロドロしてなくて、爽やかっぽかったなあ。2018/01/16

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