創元推理文庫<br> 刺青(タトゥー)白書

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創元推理文庫
刺青(タトゥー)白書

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  • サイズ 文庫判/ページ数 363p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488459048
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

女子大生・三浦鈴女は、中学時代の同級生が相ついで殺害されたことに衝撃を受ける。彼女たちは二人とも、右肩に刺青痕があった。刺青同様に二人が消したかった過去とは何か。第一の、アイドル殺害事件のレポートを依頼された柚木草平は、鈴女たちの中学時代に事件の発端があるとみて関連性を調べ始めた―。鈴女の青春と、柚木のシニカルな優しさを描いた傑作、初文庫化で登場。

著者等紹介

樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年群馬県生まれ。國學院大學文学部中退後、劇団員、業界紙記者などの職業を経て、1988年『ぼくと、ぼくらの夏』でサントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。1990年『風少女』で第103回直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

69
【柚木草平シリーズ】第6弾。女子大生の三浦鈴女は、殺害された人気アイドル神崎あやかが、中学の同級生だと知って驚く。続けて別の同級生が水死体で発見され、2人の肩には刺青を消した跡があった。本作は彼女の視点が中心で展開し、柚木は勿論謎を解くのだが、どちらかと言えばサポート的な役回りでシリーズでは特別なパターンだ。よってハードボイルド感は薄いが、ミステリとしては今回の方が謎を解く醍醐味がある。伏線も凝ったものだし、二転三転してのどんでん返しもシリーズでは一番良い。柚月らしさも要所で感じられて、いい作品だと思う。2021/11/28

背番号10@せばてん。

19
2007年4月11日読了。柚木草平シリーズ。2007/04/11

七色一味

19
読破。やばい、途中すっ飛ばした?(笑)ま、続きものじゃないからいいか(笑) 今回は、語りが中途半端といいますか、視点が一定じゃないといいますか…。どうせなら柚木さん目線はなしで、話を展開させてもおもしろかったんじゃないかなぁ。設定自体は、今までのところ一番ミステリーっぽいかな。最初の段階で、私の中で「犯人はお前だ!」ってのがあったんですが、見事に外れてしまった(笑)2014/05/12

浮かれ帽子屋

16
シリーズ4冊目。女子大生の三浦鈴女と柚木草平の二視点から語られる連続殺人事件。消された刺青から浮かび上がる過去の青春と真実。後書きで「小説とはパズルというのはある前に、あくまでも『小説』なんですから」とあるように、ミステリを題材にした人情劇という作風。本当に樋口氏は青春の終りや始まり、過去の思い出や時間とともに変わってしまう友人元恋人などの題材を扱わせたら非常にうまく料理してくれる。今作は大学生から見た柚木の記述で、より大人としての柚木のカッコよさが浮かび上がって見えたように思う。次回作も期待。2011/09/07

ジロリン

11
柚木草平シリーズだが、どちらかと言うと今回の彼は狂言回し的役割で、「中学卒業後6年間なにも変わってない」女子大生の鈴女のほうが主人公か。二人の視点で語られるが、それがうまく融合していない感があり、いつもの読み心地と少し違う。けれどミステリとしては、今まで読んだ柚木シリーズの中では一番いいできかも。犯人が明かされた時は、ほんとに「あっ!」と驚いた。感情的なものも含めた伏線も見事に回収され、納得のエンディング。2014/09/21

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