創元推理文庫<br> 卍の殺人

創元推理文庫
卍の殺人

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 290p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784488424015
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

その邸はふたつの長い棟が卍形に組み合っていた。住人も建物同様にふたつの家族に分かれて、微妙な関係を保つ。亮子はこの邸を恋人の安東と共に訪れた。安東はここに住む従妹との結婚を断わり独立を宣告するという。だが第一夜に早くも惨劇が起きた。続いてまた事件が。旧家はなぜ呪われているのか。衝撃が続く展開、意外な結末が読者を魅了する本格推理。著者のデビュー作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かさお

22
うん、面白かった、著者のデビュー作と言う事だが、まるで2時間ドラマの為に作られたと言っても、不思議ではないほどの、お手本のようなミステリ。パッパッと場面の映像が切り替わる様な瞬間まで想像できて、楽しめた。叙述トリックとか無いタイプだと思っていたので、安心して深読みする事もなく世界を楽しめた。でもって、珍しく犯人当てに成功しました、これもお手本のような作風のおかげかな?😁2020/11/05

みゅぜ

4
久しぶりに旧家の大豪邸(しかもヘンな形)、そこに棲む奇妙な一族、密室殺人…と王道を行く作品でした。こういうの大好きです♪一気読み(笑)双子が相似形の屋敷に住むというシチュエーションは江戸川乱歩の『三角館の恐怖』(だったかな?)を思い出しました。それからこれはネタバレになっちゃうかもですが犯人の心理は坂口安吾の『不連続殺人事件』を彷彿とさせます。壮大な計画性の割には動機が少し弱いような気もしましたがこういう屋敷シリーズがもっと出ればいいな♪2016/04/04

kagetrasama-aoi(葵・橘)

4
今邑彩氏のデビユー作。鮎川哲也と13の謎の13番目の椅子を獲得した作品。平成元年に図書館で借りて読みました。初読時はドキドキしながら舐めるように読んだこと思い出します。卍屋敷、そこに暮らす血が濁ったような住人達。前評判通りで「そうそう、これが本格推理小説の王道なんだよね!」と感激。探偵役がいないから、あれ?って思いましたが、最後、こうきたか!と納得。この頃の推理小説の世界のイベント、ほんと楽しませて戴きました。感謝感謝です。そして、今邑氏が亡くなっていたことを最近知りました。ご冥福をお祈り申し上げます。2015/04/23

とことこ

4
今まで今邑さんは短編しか読んでなかったので初長編です。読みながらこんな一族やだなぁーってひしひし思いましたわ。そして最後の方でできてた夫婦にやられた。まさかの展開でしたがあの奥さん好きだわ~2011/04/25

カーゾン

3
M:東京創元社単行本で読了。建物が変わった形をしている必然性もあり、ガチガチの本格もので読了後の満足感が高かった1冊。結局おいらはいつまで経っても”館もの”好きなんだな~1990/11/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/505871
  • ご注意事項