創元推理文庫
過ぎ行く風はみどり色

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  • サイズ 文庫判/ページ数 587p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488421038
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

亡き妻に謝罪したい―引退した不動産業者・方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのは霊媒だった。インチキを暴こうとする超常現象の研究者までが方城家を訪れ騒然とする中、密室状況下で兵馬が撲殺される。霊媒は悪霊の仕業と主張、かくて行なわれた調伏のための降霊会で第二の惨劇が勃発する。名探偵・猫丸先輩が全ての謎を解き明かす、本格探偵小説の雄編。

著者等紹介

倉知淳[クラチジュン]
1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年、『競作五十円玉二十枚の謎』で若竹賞を受賞してデビュー。2001年、『壷中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

71
猫丸先輩シリーズ第2弾、初の長編。猫の様に勝手に現れ事件を解決し、猫の様に勝手に去って行く。霊媒師に降霊会そして密室殺人とディクスン・カーばりの怪奇不可能犯罪なのに何とも爽やか。かなりミステリーマニア向けの趣向が感じられ、読み応えのある見事な本格なのだが、全体にほのぼのとした雰囲気の在る不思議な作品に仕上がっている。密室などのトリックは、そんな驚く様な目新しさが在るわけではないが、考え抜かれた自然さが在る。犯人特定はある条件に気付けば、どうだ解ったぞとなる事間違いなし、自ずとこの人以外犯人はいないとなる。2016/09/07

ダイ@2019.11.2~一時休止

63
猫丸先輩その2。現時点では唯一の長編。王道的な展開で面白かった。2013/09/17

coco夏ko10角

46
猫丸先輩シリーズ長編。ずっと読みたかったけど絶版で入手に時間かかった~きれいな中古見つけてついに読めた!でもこれを登録するときに来月新版出るってわかっちゃったけど…まあでもいいんだ! ものすごく面白かった!久しぶりに「衝撃の一行」くらった。これがあるからミステリー小説たまらん。事件の真相に辛い部分もあるけど、ラストはあたたかいしタイトルもいい。2019/02/08

きっしぃ

40
猫丸先輩シリーズ2作目。誰も入っていない部屋で殺された祖父、降霊会中の殺人、となんだか本格ものな長編。犯人の心当たりと、違和感感じるものの、トリックはわからなかったなー。というか、コレ実現可能ですか…??伏線の回収は見事でしたが、全体的にちょっと長い…。インターバルとか、超心理学の説明とかいらなかったかも(神は沈黙…読んだ直後だからなおさら…)。シリーズの続きは短編集みたいなので、読んでいこうかな。2018/03/13

papako

40
面白かった!一気読み。猫丸先輩が推測でも空論でもなく推理する。猫丸先輩の後輩の主人公と従姉妹の二人の視点から描かれる二つの殺人事件。その二人の人に対する印象の差が気になっていると最後に見事に真実が明かされる。思い込みや先入観がもたらす人の印象の曖昧さ。心霊現象に対する科学的アプローチも面白い。偶然がもたらす事件。悪意に対して敏感な人の反応。叙述トリックがみごとだけど、それ以上に家族があったかいお話でした。2013/09/10

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