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創元推理文庫
古本屋探偵の事件簿

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  • サイズ 文庫判/ページ数 661p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784488406011
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hirune

48
分厚い年季の入った本なので、ビックリしました。普通の文庫の2.5冊分くらいあるよ、これ(^^;; ディープな古書コレクター相手に本の探偵をする古書店店主の話し。ビブリアでも稀少な本のために栞子さんはえらい目にあってましたが、こちらも常識からは考えられない世界です。まず依頼人が一筋縄ではいかない怪しさで、探偵は3回も命の危険に晒されている。しかも全く儲かる気配もなし…。大家の娘でアルバイトで助手の女子高生が礼儀とかは全くなってないけど、鋭くて探偵さんを危険から守ってくれたりする。娘のような年の子に淡い想いを2014/08/22

kaoru

36
本の探偵というより、古本マニアが起こす事件のお話。サスペンスの色合いが濃く、マニアたちの異常な執念がかなり強烈です。また、戦後の印刷業界の闇や発禁本の出版事情などの裏歴史の話が興味深いです。2017/01/15

いりあ

33
紀田順一郎が1982年に第1弾を発表した古書の世界を舞台としたミステリである須藤康平もの4編を1冊にまとめたもの。神田神保町が古書街として活気があった頃の様子がうかがえます。ミステリとして楽しむには少し辛いかもしれないです。それよりも、出版業界の裏側を垣間見ると思って読んだほうが楽しめそう。それにしても、古本屋、印刷家、愛書家、蔵書家…怖い世界もあるもんですね。ビブリア古書堂の原点的な感じで販促されてるんだけど全然違う。そして、その売り方はもったいない。もっと俚奈ちゃんを全面に出していこうよ(オイ2015/07/09

ぺぱごじら

32
『蔵書一代、人また一代。かくてみな共に死すべし』ここ読書メーターに集う諸氏とは、似て非なる『読書家』ならぬ『蔵書家』の並々ならぬ執念が、神保町の薄暗さと古書の埃っぽい薫りに混じりあい、漂います。冒頭の潔い詩の志など微塵も感じられない『愛書家・蔵書家の醜さ』を『本の探偵』の目を通して生き生きと、慈愛の眼差しで描く作者に、深く共感しました。『ビブリア古書堂』のエッセンスを有らん限りに濃縮した中篇三作、長篇一作の640P。文庫にあるまじき1200円(笑)。『本好き凡人の狂気』を堪能して下さい。2012/04/17

藤月はな(灯れ松明の火)

28
「せどり男爵数奇譚」や「書物狩人」シリーズ好きの人は楽しめるのではないでしょうか。愛書家の恥も外聞も掻き捨てる本への執念と本を奪われることへの狂気じみた怒りなどの激しい本への執着に慄然とし、自分は安全地帯でぬくぬくと与えられた本を読んでいるだけの人間だと思い知らされて残念なような安心したような複雑な気持ちになりました。古書の薀蓄は盛りだくさんでしたが神保町の古書がビニ本におされるなどの古書の衰退と本が好きでどんな手を使っても集めても家族によって全て処分されてしまう「蔵書一代」の儚さに遣る瀬無くなります。2011/10/11

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