• ポイントキャンペーン

創元推理文庫
亜智一郎の恐慌

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 280p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488402181
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

二百五十年の泰平を経て腑抜け同然となった御庭番に代わり、隠密方を拝命したよったりの雲見番―長裃がひたすら似合う俊足の男前、亜智一郎。総身に普賢菩薩を刻む小普請方、古山奈津之助。遠祖役小角の奥義を極める甲賀忍者、藻湖猛蔵。安政の大地震に片腕を持っていかれた優男、緋熊重太郎。内憂外患こもごも至る幕末、将軍直直の下知を受ける雲見番衆の、馳駆奔走や如何。

著者等紹介

泡坂妻夫[アワサカツマオ]
1933年東京生れ。76年「DL2号機事件」が第一回幻影城新人賞佳作入選。78年「乱れからくり」で第三一回日本推理作家協会賞、90年「蔭桔梗」で第一〇三回直木賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aquamarine

63
彼は亜愛一郎氏のご先祖様で江戸城の雲見番。愛一郎が雲の写真を撮る人なのはそのあたりも受け継いでいるのですね。雲見番とは世を忍ぶ仮の姿で実は隠密という彼には3人の仲間がいます。(彼らの名前や特徴にもなんとなく見覚えが?と思ったら…)この時代ならではのミステリを、特徴の違う4人で上手く分担して解いています。伏線は相変わらずとても綺麗に張られていました。時代物としても背景までとてもきちんと書かれているのでそちらも十分楽しめますが、その分逆に愛一郎のシリーズの方がミステリとしてはわかり易く楽しめるかもしれません。2015/03/07

papako

62
亜愛一郎の先祖?なのかしら。江戸時代末期に江戸城に雲見番があった。表向きは気象観測、その実態は上様の隠密だった。その頭、亜智一郎が謎を解いていく。亜愛一郎よりもドジっ子ではない。そして三人の仲間がいるので、味わいが違う。芝居や桜田門外の変、ペリー来航などの史実も織り交ぜられているので、こんなこともあったのかも、とは思わないけど楽しめた。読み終わったそばから、亜愛一郎に会いたくなってきた〜。2017/07/11

yucchi

32
亜愛一郎の先祖である亜智一郎を中心とした特命係長的な話。普段は閑職のように見える雲見番だが、実は将軍直属の隠密軍団。事件の性質によって智一郎を中心とした仲間たちが活躍する。ミステリと言うより時代小説っぽいのかな?智一郎達が調べた事件がやがて歴史に名を残す事件に繋がっていく。幕末が好きな人は楽しく読めると思う。私は…ちょ、ちょっとはわかったもんね( ̄ε ̄;)~♪2015/07/17

タカギ

25
新刊書店では買えない本を無事入手できた。ありがとうブックオフオンライン。短編が7つ。亜智一郎は亜愛一郎の先祖。江戸城の雲見櫓で雲を観測しつつ、その実態は将軍直属の隠密方。『泡坂妻夫引退公演』に収録の亜智一郎シリーズより、型が決まっていない感じがした。隠密としてはこの本のほうが働いている。謎解きとしては少し地味に思うけど、のほほんとした味があって楽しい。幕末の不安感も感じる。2020/07/16

いっくん

22
亜愛一郎のご先祖様。芝居通の緋熊重太郎、怪力の古山奈津之助、甲賀流忍術使い藻湖猛蔵。四人衆が幕末の江戸で雲見番として活躍するお話。『補陀落往生』『薩摩の尼僧』あたりが好み。ライトな味わい、楽しく痛快な短編集でした(^_^*)2018/06/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/559989
  • ご注意事項