内容説明
冬のデトロイトを襲った、女性ばかりを狙う連続殺人。捜査は難航をきわめたが、市警殺人課のガルシアは、ふとしたことから有力な容疑者に際会する。相手は妻殺しの過去を引きずるギター弾き。はたして彼が犯人なのか…?さまざまな軋轢を抱えながらも、無骨な生き方を通そうとする刑事ガルシア。存在感溢れる人物描写が鮮やかな印象を残す、実力派新人のハードボイルド。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
himehikage
15
1989年の作品。携帯電話が普及する前、ちょっと懐かしい感じがするデトロイトが舞台のバディ警官もの。読み始めは刑事の直感で動くメキシコ系警官を嫌悪すべきか、連続殺人犯として目をつけられるカントリー・ブルースバンドのギタリスト、ヤーボローに同情すべきなのか、なかなか見えてこないところが面白い。2人の間を行き来する女性記者も、最初のイメージとだいぶ違うところに落ち着いたりして、今だったらこういう女性像は描かれないだろうという気がする。犯人は意外だった。2021/04/04
マサ
2
面白かった。熱い刑事が登場する話は久しぶりに読んだ気がする。泥臭くて正義感ぶってないところがいい。会話がハードボイルドのいい味を出している。2018/11/03