内容説明
コーストン・アマチュア劇団は、今回『アマデウス』を演目に選んだ。もとより素人の手に負える戯曲ではなかったが、団員相互の思惑もからみ、劇団内には不穏な緊張が形づくられていく。そして訪れた公演初日。芝居が進行する中、事態は予想外の展開を遂げた…。“世界は舞台”を地でいく怪事件の顛末を、躍動する人物描写と自在な語り口で描き出す、女流英国本格派の会心作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koo
5
バーナビー警部シリーズ2作目。愛妻ジョイスも所属するアマチュア劇団公演初日に起こる惨劇を捜査するのがメインストーリー。全編明るい作風の中劇団員の人間関係が描かれていて「料理の腕が落ちることはあっても上がることはない」ジョイスの料理下手ネタも健在でした(笑)ただ事件当日までの描写が200ページ近くあり登場人物紹介の為とはいえ退屈、事件後はテンポアップしますがトリックに蓋然性はないしバーナビーの推理もイマイチ論理性に欠けます。ミステリとしては全く「蘭の告発」には及びませんが読みやすく明るい作風は好みでした。2023/11/27
Kitinotomodati
0
バーナビー主席警部もの。海外の人って、仕事以外の活動も精力的だなぁと感心。なかなか事件が起こらない。これがきっと英国流だわ。とりどりのカップルが収まるところに収まってほっとする。2019/10/12