創元推理文庫<br> 真夜中の死線

創元推理文庫
真夜中の死線

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  • サイズ 文庫判/ページ数 618p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488267056
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

『セントルイス・ニューズ』のエヴェレットは、事故で重傷を負った同僚の代わりに、その夜死刑になる男へのインタヴュー記事を担当するよう命じられた。ところが下調べを始めると、事実関係に不審な点が浮上してくる。これは無実では?死刑を止めるべく、皮肉屋の記者が獅子奮迅の活動を開始する。ただ一日に凝縮されたドラマが生む、出色のスリル。死刑執行サスペンスの逸品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hit4papa

58
本作品は、死刑執行までのわずかな時間で、無実の罪をはらそうと奮闘する新聞記者の姿を描くタイムリミットサスペンスです。主人公は、高邁な男かと思いきやさにあらず。不倫で前職を追われ家庭不和の中、またまた上司の妻に手を出す女癖の悪いヤツなのです。一発男を上げるしかない主人公は、死刑囚が無実であることをインタビューや当時の状況証拠から導き出します。この正義だけに突き動かされていないという点が、主人公のモチベーションに真実味を与えますね。クライマックスにかけては、山あり谷ありのジェットコースター展開が待っています。2019/10/16

bookkeeper

42
★★★★★ 再読。事故に遭った同僚に替わり、死刑囚との面談に臨むことになった新聞記者。ボスの妻との不倫で失職の危機にある彼だが、無実の訴えが真実かもしれない可能性に気付いてしまう。死刑執行迄、残り僅か…。  時限サスペンスの佳作。6年前結審した事件を、1日足らずでひっくり返す。保身の為に特ダネが欲しい(かなりクズ)。真実を求める記者としての矜持もある。整理出来ない衝動に突き動かされる主人公。死の恐怖に怯える囚人と家族を始め、心情を丹念に描写して600P超の分量ですが一気読み。真夜中迄読み耽ってしまうよ!2021/08/19

bapaksejahtera

17
Kピータースン名義の作品を含めて何篇か読んだ。本作は妻子があり乍ら飲んだくれで、下半身に倫理観なく生きる気のいいダメ記者が主人公。大学出たての同僚女性記者が事故で急死し、死刑執行される囚人に当日朝インタビューするという、彼女が抱えていた仕事が回ってくる。丁度上司の細君と不倫の最中に受けた為、以後両夫婦の破綻ぶりが小説の進行に重なる。一日で逆転の処刑執行停止はいかにも無理な筈だが、小説は構わず進行する。「わたし」なるダメ人間の無鉄砲ぶりと、愛情に満ちた死刑囚夫婦が互い違いに描かれるテンポの良さが読ませるのだ2023/02/16

sosking

12
ページ数600pの長編小説。しかも、字が異様に小さい。この小説の大部分をたった1日の日のみにあてている。確かに読むと長いが、結構面白くスピーディーに読ませる。主人公は、女好きでダメな奴だが、読み進めていくと誠実な死刑囚家族を応援したくなり、この主人公に何とか頑張ってほしいと思わせる。長いが、お勧めの作品だと思います。2016/09/30

オーウェン

9
フランク・ビーチャムが死刑執行される日。 インタビューをすることになったエヴェレットだが、事件の経緯から冤罪ではないかと思い、執行猶予まで証拠集めに奔走する。 たった1日に特化したタイムリミット型サスペンス。 このエヴェレットは上司の妻まで寝取るという人格だが、いかにして正義に目覚めるのか。 死刑まで6年かかったのに、たった1日でそれを覆すという部分の説得力は多少苦しいが、エヴェレットというキャラの目の付け所が際立つ仕組み。ラストもハラハラさせるピンチをいくつも生んでおり、容量はあるがスッキリ読めた。2019/02/11

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