内容説明
ここはペニーフット・ホテル。海辺の田舎町にひっそりと建つ、上流階級に人気の快適な宿だ。そのホテルで宿泊客の婦人が墜落死した。事故、それとも?ホテルの評判を守ろうと、勝ち気で行動的な女主人セシリーは、冷静で忠実な支配人のバクスターと共に、宿泊客らに事情を聞いてまわるのだが…。優雅なホテルで起こる事件の数々と、紳士淑女の人間模様を描くシリーズ第一弾。
著者等紹介
務台夏子[ムタイナツコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆりあす62
53
★★★☆☆亡くなった夫の意志を次いでイギリスの南東沿岸部のバジャーズ・エンドのベニーフット・ホテルを切り盛りする女主人。売りは美しい風景、静かな雰囲気、そして従業員の口の固さ。特に従業員のマナーは徹底していて、上流階級の人々の隠れ家的存在。そこに訳ありの人々がやって来て事件が。その事件をホテルを守るため支配人に助けられ解決していく。こんなに口の固いホテル、使いたい日本の有名人沢山居るよな、今。・・・たぶん。2016/04/03
鴨ミール
23
舞台となった年代が古いだけに、屋外で人が亡くなっていては可哀想だからと遺体を室内に入れてしまったり、庭仕事を任されてる人はさっさと整えてしまったり、犯行現場を荒らす荒らす😆だって警察もなかなか来ないんですから、びっくりです。場所によっては電話さえないなんて、今からでは想像もつきませんね。しかし、有名人が泊まっていることを経営者や支配人が知らないなんてことあるかしら??現実逃避したいときに、ゆっくり読むのには良いかもね。2021/11/21
barabara
15
コージー系の軽やかな文体で、非常に読みやすい海外物。知る人ぞ知る隠れ家風味の、裕福な人のためのホテル。女主人が奮闘し、毎回ホテルを軸に殺人が起こるこのシリーズ、暇な時にサラッと読めそう。悪ガキが出てくる最新刊の表紙が印象的だったので、まずはシリーズ第一作から読破!完2013/03/14
イエローバード
13
舞台は海辺の町にひっそりと建つ、上流階級のお忍び宿でもあるホテル。ある夜、裕福な貴婦人の客が殺され、ホテルの女主人が支配人の助けを借りて事件解決に乗り出す……。楽しくて、品が良くて、しんみりくる場面も多々あり、謎解きも悪くない、という理想のコージーミステリ。20世紀初めの婦人参政権運動が盛んになった英国の世相もわかり、ヒロインの勝気なセリフもとてもいい。男性陣も素敵で、次作もぜひ読みたい。2019/05/28
鏡也
13
コージーミステリーの中でも時代背景含めて好きです。登場人物が癖があって、面白い。蛇の脱走&登場シーンがいいとこやった。今後も展開が気になるので読みます。2017/09/28