内容説明
画廊で殺されたアーティストの胸には、1枚のカードがタイトルのように「死」と告げていた。NY市警には、12年前に同じオーナーの画廊で起きた猟奇殺人との関連を示唆する手紙が届く。再捜査で閉ざされた過去をこじ開け、関係者たちの秘密を容赦なく暴くマロリー。市警を牛耳る何者かの捜査妨害。マーコヴィッツの膨大なメモが指し示す真犯人は?本邦初訳のシリーズ第3弾。
著者等紹介
務台夏子[ムタイナツコ]
英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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yumiha
40
2020年の幕開けも、キャシー・マロリーになってしまった。本書のキャシーは、けっこう饒舌。視線や態度で周りを威圧し支配してきた、これまでのキャシーとは違う。また、キャシーの内心の切ない声も書かれている。それは、娘を亡くした母サブラと強く共鳴して、母を亡くした娘キャシーが透けて見えてしまったように感じた。母と子を結ぶ「おやすみ」のキスが、どんなに大切なものだったのか気づいたキャシー。だから、サブラに「ダメ!」と叫んだり「ごめんなさい」と謝ったりしたのだと思う。その流れを受けて、次巻のキャシーは故郷へ向かう。2020/01/01
み
27
四連休の課題図書って感じ(^^;四日間ちょびちょびと。このシリーズなんだか苦戦します。次作の展開が気になるものの、次作はいつの課題図書にしたものか。2020/09/22
タカギ
25
よ、読みにくい。マロリーが何か事件を追っているらしいのだけど、その事件がどんなものかはっきりしない。とにかく「猟奇事件」だったことは強調されているけど、肝心の遺体の状況や犯人のことすら詳細には書かれていない。挙句に「あいつはやってない、わかってるでしょ」とくる。なんなの(笑)! 外国の話だからしょうがない、と思ってみるけど、『その女アレックス』とかは読みやすいしな…。あと基本的に警察が信用できない国アメリカ。嫌だよマロリーみたいな警官。チャールズは間が抜けてるね、いい歳して。2017/07/18
Hugo Grove
24
天使の帰郷とこの作品と後先逆に読んでしまったけど、そのおかげでマロリーの心に映った色の変化をしっかり汲み上げることができたようだ。私はキャシィ マロリーが大好きなようだ。彼女の容姿故ではなく、彼女の周りのたくさんの人々を彼女を愛さずにはいられないわけがわかった気がする。2014/05/21
tom
18
順番に読んでいるところ。主人公マロリーのキャラクターの独特さが面白さの中心なのだけど、ミステリーとしては、奇妙に面倒くさい。場面転換が激しすぎる。凝った文体の読みにくさも。にもかかわらず読み続けるのは、ただひたすらマロリーのキャラクターを生み出した成育歴の謎。最初の巻から、ちょっとずつ小出しにして謎を明かしていくのだけど、この巻では嘘の来歴を語って、真相の解明につながる供述を得る。私はしっかり騙されてしまった。事件を解き明かして、マロリーは旅に出る。次巻では謎が明らかになるのか?2020/09/22