感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
61
〔再読〕作者第7作品目。違う視点の物語が語られ、最後に一つの物語になるというスタイルを、ミステリにひろめた作家だろう。本作では殺人者の赤毛の男とその妻の逃げる者と、彼らを追う者である刑事のハッキリと解りやすい物語である。逃亡側と追跡側の視点が交互に語られているので、テンポ良くそれぞれのパートでそれぞれの主人公に感情が入る。最後のクライマックスは此れしか無いだろう、味わい深く心に残る。最後に何故赤毛の男なのか、タイトルが何故~の妻なのか、作者の物語の陰に隠した思いが見えてくる。この思いを、感じてこその名作。2017/11/18
hit4papa
6
殺人を犯した男女の逃避行と、彼らを追う刑事の行動を軸にしたミステリです。追うもの追われるものの視点がスイッチして緊迫感を盛り上げます。最後の2行、いわゆる最後の一撃がこの作品を味わい深いものにしています。
koo
4
この系統では最も早いと思う作品。今では何だ、と思うだけかもしれないけど。あとカットバックと言えばこの人2012/06/24
akiko
3
逃げる者と追う者、わかりやすいストーリーで純粋に楽しめた。残りのページがわかってるのでまだ捕まらない、もうすぐか?がわかってしまうのですが‥‥アメリカの地図が必要ですね。最後の1行は、この本が書かれた時代には今よりもっと奥深い意味があったのだろう。2017/10/22
戸田健太朗
3
妻の献身ぶりが悲しい。犯罪小説というより悲恋ものかも。寂しい気持ちになった。2009/11/17