創元推理文庫<br> 夜は千の目を持つ

創元推理文庫
夜は千の目を持つ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 410p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488120115
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たち

30
なんとも、奇々怪々な話でした。途中、警察が捜査に乗り出した辺りから、きっとこの話には、あっと驚く裏があるに違いないと思っていましたが、大いに裏切られました。まったくスッキリせず、胃の辺りが重たくなるような恐怖だけが残った感じです。2017/12/16

ボーダレス

13
千里眼の能力を持つ予言者トムキンズが関わるミステリーサスペンス。良くも悪くも肩透かしを喰らうであろう本書。抒情的な語りから始まり次第に奇妙な話になっていくのだが何だか、モヤモヤ~とするが妙味があった。2018/09/12

Tetchy

11
アイリッシュの詩的で叙情的な文体はタイムリミット物のサスペンスに緊迫感だけではなく、美酒を片手に飲みながら物語を読んでいるような陶酔感を与え、豊穣な気分をもたらしてくれるのだが、それが曖昧模糊とした雰囲気を纏っているせいもあり、時には物語の進行を妨げるファクターにも成り得る。本作はそれを実証したかのような作品だ。今まで読んだ作品の中にも設定それ自体にリアリティが欠如していたものがあったかもしれない。しかし今までの作品にはその瑕疵を感じさせない「説得力」があったように思う。今回はそれが無かった。2009/09/09

ポン・ザ・フラグメント

10
「夜は千の目を持つ」ってスタンダードナンバーだよなとか思いながら、古本屋さんのとてつもなく安い棚から抜いてきた。アイリッシュだしねえ、これは期待できるでしょ、と読み始めたら、いやもう、これはすごい。さすがアイリッシュ、この状況をどう解決するのかと期待は膨らむばかり。しかし、全400ページの半分過ぎたころから何だかわけがわからなくなり、最後は「???????」状態で読了。なんだろう、これ。とんでもないものを読んでしまった感がいっぱい。アイリッシュだから部分部分はとても美しい。今年読んだ本でいちばんの怪作。2015/12/01

ひねもすのたり

9
アイリッシュの評伝を読むつもりなので、唯一未読だった本書を読んでみました。 昨今、サスペンスとミステリーが同義語として使われることが多いように思いますが、久しぶりにアイリッシュを読んでその違いを再認識させられました。 犯人探し、謎の種明かしという点において本書は不満が残りますが、不安を抱えた人間の心理描写と緊迫感あふれる文章はサスペンスの巨匠と呼ばれたアイリッシュの面目躍如たる作品です。80年代前半までは数多くの作品がドラマ化されていましたが、殆どの作品が絶版になっています。寂しい限りです。  2014/12/20

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