創元推理文庫<br> 樽

創元推理文庫

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  • サイズ 文庫判/ページ数 485p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488106010
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

50
ボケ防止にと、最近古典推理も再読挑戦。クロフツ!この一作しか読んでいないが凄いとしか言いようもなかった記憶。理解不能になった前半、自己嫌悪に陥った思い出がある。今読むと筋を知っているだけに、アリバイ崩しの古典として東西に輝く由に納得。運び役になった馬方が自供しなかったちょいとした理由が極めて人間的。案外、巧妙な罠がするっとほぐれて行くとこはそういったものを見落とすところに在るんかなと思える。今回もロンドンの地図を精読できなかったし、全体理解度5割すれすれと言った自分のお粗末脳をしっかり認識。2012/06/01

geshi

38
第一部で樽の中に死体を発見したと思いきや鮮やかに盗まれる発端、再発見と尾行のサスペンス、そして死体が出てくるまでを一気に畳みかける先を読ませない展開で引き込まれる。第二部は警察小説的な一転して地道な捜査が続くが、一つ一つ丹念に追って行く手堅さと徹底が好ましい。壁にぶつかっては別の方法を考える凡人型名探偵達のリレーによってアリバイを再確認させつつ、最後に穴を見出す道程こそこの作品の美点。樽の動きを巡るトリックは推理場面をもっとしっかり描いて欲しいぐらいのいい出来。2016/01/14

背番号10@せばてん。

36
【1985版_東西ミステリーベスト100_海外部門7位】【2012版_東西ミステリーベスト100_海外部門33位】1987年1月14日読了。あらすじは忘却の彼方。(2022年3月5日入力)1987/01/14

本木英朗

27
クロフツのデビュー作である。俺は大学生時代に1回読んだっきりで、今回が2回目だ。ロンドンの波止場に到達した汽船の積み荷の樽から金貨と人の手が現れた。ところが、捜査陣が到着する前に、件の樽は忽然と姿を消してしまったのだ! 樽の行方不明を追って、ドーヴァー海峡を挟み、ロンドンとパリの警視庁の刑事による精力的な活動が怪死される……という話だ。これはまあ、真相はすぐに読めちゃったけれど、それはクロフツ自身のものだと言えよう。とにかく、みんな買って読もう。あ、でも新訳が出ているから、そっちの方かな、うん。2020/04/12

cozicozy

17
アガサ・クリスティーによって、活字のミステリーの面白さを知ってから、まだ数年。ミステリーの奥深さにちょっと触れたに過ぎない自分ですが、巻末の作品紹介のなかに、今回手に取った『樽』かかありました。クロフツという作家の名前も知りませんでした。状況証拠は、犯人はこの人と語っているけれど、アリバイを確かめる経験値の高い探偵の頭には、何かモヤモヤとする霞がかったものが立ち込めて...警察、私立探偵とアリバイの立証のために、同じ道程を辿る人々。後半の私立探偵の粘りが、事件解決の大きな足掛かりに。ラストの展開は、思いも2013/08/07

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